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ワークショップ「英語でヨガ」:講座ご報告(2016年9月9日)

9月 11th, 2016
ワークショップ「英語でヨガ」:講座ご報告(2016年9月9日) はコメントを受け付けていません

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目黒区の駒場公園内にある和館でダラがヨガのワークショップを開いてくれました。駒場公園には時々散歩に来るという方もこの和館はご存知ありませんでした。洋館の裏にひっそりとたたずむ和館は、前田侯爵が外国からのお客様をもてなすために建てたというなんとも贅沢な屋敷です。この建物を管理されている職員の方が建物についてとても熱心に説明してくださいました。中でも目からウロコのお話は、「畳の部屋は座って鑑賞すべし」。
和室には欄間が設えられていることが多いですが、立ったまま次の間を眺めると、欄間で部屋全体が見渡せなくなるとのこと。「まずは座ってみてください。」と言われて座ってみると、確かに部屋全体がしっかり視界に収まります。畳の部屋は着座した状態で眺められることを想定して設計されているそうです。文化遺産を一般公開し、部屋も貸し出しするというのは驚きです。邸内の見学はしかも無料です。秋には京都の寺院に負けないくらい紅葉の素晴らしい風景が広間から眺められるとか。東京の中にこんなところがまだあったのですね。

p9092463-yoga-lessonさてダラのヨガレッスン。和室の窓を開け放って、畳の上にマットを広げ、座布団も使って座ります。ヨガでは「陰と陽」あるいは「静と動」と言葉を言い換えてもいいと思いますが、この二つをうまく組み合わせて体の血流を循環させると同時に心のバランスを整えます。背中や皮膚、体の中心を感じられるように集中します。また足裏や足の指にはいろいろな臓器につながる、いわゆるツボがあり、そこを刺激することで血流がうまく流れていくのだそうです。(足ツボマッサージと同じですね。)足裏を押して足首やひざを軽く回していくうちに、ちょっと足が軽くなったような気がします。体を床に這いつくばらせて3分間の静止、片足を反対側の足につけて立ってまた3分間。スフインクスポーズで腹ばいになりまた3分間。このような動きをいくつも行います。決して p9092467-yoga-lesson-6飛んだり跳ねたりするわけではなく、同じポーズをしばらく続けるだけなのですが、段々うっすらと汗がでてきます。これらはいわゆる「陽」のヨガ。さらにじっと座って目を閉じるか、目を開けて庭を見ます。そして周りの音、庭でさえずる小鳥の声、セミの声、建物の裏側でかすかに聞こえる話し声など、そうしたものにじっと聞き入ります。また仰向けに横たわり、静かにダラの声を聴きます。「あなたの大事な人のことを考えて…」かすかな鈴の音がすれば瞑想は終わり。このように「陰」の中では、呼吸を整p9092470-yoga-lesson-4え、心に向き合うように導かれます。2時間近く続きましたが、アッという間に過ぎていきました。いつも忙しく飛び回っている人には、たまにはこのような時間、- 自分の体に向き合い、心に問いかける時間を持つことはとてもいいことだと思います。家でも一連の動きを続けて行う習慣を持てば、体調もよくなりそうです。そもそもヨガの先生でおデブさんをみたことがありませんが、ダラもスレンダーでなんとスタイルがいいのでしょう。彼女が話す英語には優しい響きがあり、にこやかな笑顔は魅力的です。彼女のヨガの中での主張も「愛」。ダラの中に「愛」をいっぱい感じました。最後にダラが私たちにくれたテキストから。
There are two basic motivating forces: fear and love.

When we are afraid, we pull back from life.

When we are in love, we open to all that life has to offer.

with passion, excitement, and acceptance.

We need to learn to love ourselves first,

in all our  glory and our imperfections.

If we cannot love ourselves, we cannot fully open

to our ability to love others or our potential to create.

Evolution and all hopes for a better world rest in the

fearlessness and  open-hearted vision of people who embrace life. ~John Lennon

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カルチャーサロン「アルザス地方のクリスマスリース」:講座ご報告(2015年11月28日)

12月 9th, 2015
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PB281908 objet de pierreここは閑静な住宅街。代々木八幡神社の緑の木立が見えたらソフィの家はもうすぐです。「ボンジュール!」初冬というのに薄手のコットンの白いシャツ姿でソフィが扉を開けてくれます。広い玄関は2階までの吹き抜けになっていて、ふっと見上げると黒い岩がまさに頭上めがけて落ちてくる…かと思うような細いワイヤーで吊り下げられたオブジェを発見。リビングにはアンティックの仔馬の乗り物、どっしりとした戸棚やカップボードはすべてフランスの自宅から運ばれてきたもの。まさに東京にポッカリと現れたフレンチワールド。しかも今日は土曜日とあって、5歳の坊やもご主人も家の中をウロウロしていらっしゃる。フランス人の家庭に闖入したような感じです。 食堂の長いテーブルの上には見ただけで胸躍る色とりどりのリボンや、オーナメントがところ狭しと並んでいます。本日作るリースの材料です。アルザスのクリスマスマーケットはとみに有名ですが、この地方のリースの特徴は、小さな人形を飾ることだそう。それで松かさのかわいいLutins(リュタン:小妖精)も作ることに。Lutinsはサンタクロース(フランス語ではPère de No ël =ペールドノエル)の手伝いをすると言われているそうです。赤や緑、白、グレーのフェルト地をハートや星形PB281905  premieres matieres PB281902  rubans PB281916  lutinsにカットして、これも飾ります。アルザス地方のリースの起源は、Couronne d’Avent(待降節のリース)。クリスマスの4週間前から毎週日曜日に1本ずつろうそくを灯して、その日を待つのだとか。かつては20本の白くて細いろうそくと4本の太いろうそくが並べられ、毎日一本ずつ火を灯していったものだそうです。日曜日に太いろうそくに点火するところは現在も同じですが、人々のクリスマスを待ちわびる感じが伝わる伝統行事ですね。ろうそく用のリースはテーブルの上に置く形になりますが、近年では壁や扉に吊るすものも多いそうです。30㎝ほどの直径のリースを手に、参加者の皆さま、すっかりクリスマスの世界に浸りきって、2時間はアッという間に。10個の個性豊かなリースの完成です。

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最後にティータイム。アルザス地方といえばクグロフ(Kouglof)。どの家庭にもかならずひとつはあるクグロフの型で焼き上げたお菓子です。ブリオッシュ生地を発酵させて干しブドウやナッツなどを入れて焼き上げるこのお菓子、アルザスでは朝食に食べたりするのだそうです。軽くてほんのり甘い、ケーキというよりパンの食感に近い味わいです。マンネレ(Maenele)という人型のお菓子も出てきました。こちらは12月6日のサン・ニコラのお祭りに作られるケーキだそうですが、やはりパンに近い食感です。「ごめんなさ~い。このBonhomme(おじさん)の手がなくなっているのは、今朝、息子が触ってとれちゃったの!!」ソフィはそう言うと、「さ~て、どこから切るかが問題ね。どこからがいい??」と皆さまに聞いたものの、すぐさま頭をチョッキリとナイフでギロチンにかけました。さすが、フランス革命のお国柄!!一緒にいPB281912  gateaux alsaciensただいたお茶は中国産だそうですが、アラブ人が食後に飲むミントテイーほどには甘くはないですが、砂糖が入っているわけではないのに、そこはかとない甘みを感じる不思議なお味でした。さらにテーブルにどかんと大きな缶が登場し、中には無数の焼き菓子。台所にはそんな大きなクッキーの缶がいくつも並んでいます。アルザス地方の家庭ではクリスマスが近づくとこのようにどっさりクッキーを焼いて、お茶と一緒に、また訪問客にふるまったり、小さな袋に入れてご近所や友人にプレゼントしたりするそうです。ソフィのクッキーは次のクリスマスシーズンに是非習いたいものだと思うほどに美味しかったです。 気が付けば外はもう真っ暗になってしまいました。今日はソフィを私たちで独占してしまって、坊やとご主人様には申し訳ありませんでした。最後の客人が帰ると、ご主人様はさっと台所へやってきて、洗った皿などをササッと拭いて棚へしまっていきます。なんとも格好いい!!私たちがお茶をいただいていたテーブルにさっと現れて、風のごとくクグロフの一切れをつまんで去って行かれたように、自然体でソフィを手伝っている姿がとてもとても印象的でした。夫婦それぞれのやりたいことには余り干渉せず尊重し合うところは、さずが個人主義のお国柄、夫婦といえども例外ではないんですね。 PB281904  cours (2) PB281951  biscuits de Noel et cigogne

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カルチャーサロン「フランス人マダムと行く合羽橋道具街ツアー」:講座ご報告(2015年9月29日)

10月 9th, 2015
カルチャーサロン「フランス人マダムと行く合羽橋道具街ツアー」:講座ご報告(2015年9月29日) はコメントを受け付けていません

P2201375  Kappabashi Land Mark第二回目の合羽橋道具街ツアー。今回のナビゲーターは料理サロンでお馴染みのベランジェール。なんと表参道から自転車でやってきました!!本当にフランス人の身体能力には脱帽です。合羽橋の交差点からスタート。巨大コックの看板で有名なニイミ店にまず入ります。入ったとたんに、数人の方の手にはすでに商品が。本当に安いので主婦の条件反射でついつい買ってしまう恐ろしいところなのです、合羽橋は。

ベランジェールがいつも買うという皿類は、白の陶器かトルコブルーの鉢など和食器です。フランスでは今や和食ブームに沸いていて、お土産に和皿など持っていくととても喜ばれるのだそうです。しかも合羽橋の食器は安い!!唯一重いのが難点ですが。料理レッスンでも、ベランジェールの料理には和食器が大活躍しています。和食器が和洋中なんでも使えるとは新発見です。日本人の食器棚には和食器から洋食器、中華用の食器まで並んでいますが、マダムたちのような使い方はスペース削減にも役立ちそうです。使い捨てのケーキカップやプラスティック製のヴェリーヌ容器など、前回訪れた店舗にベランジェールも入っていきます。人数の多いパーティーなどでは必須のアイテム。おしゃれな形のものもたくさんあり、紙皿、紙コップのイメージを変えさせます。また、「釜浅」にも立ち寄りました。様々な種類の包丁がきれいP2201405  magasin de Hocho  Kamaasaにディスプレイされていてここはまさに包丁の美術館。こちらでもおひとり、包丁をお買い上げ。5分も待てばその場で名前も彫ってくれます。英語やフランス語で包丁について説明してくれるスタッフもいるそうで、確かに外国人が次から次へと入店してきます。日本料理ばかりか、日本の職人技術が広く知られるようになったことは喜ばしいことですね。

 

いくつかこのように店舗を渡り歩いた挙句、前回同様、皆さまご持参の大きなバッグはパンパンに。フライパンの柄が収まりきらず飛び出しているカバンもあります。ここは料理愛好家にとっては偉大なるアミューズメントパーク。時の経つのも忘れて、気が付けば財布もすっかり軽くなっています。

昼食は前回と同じ「染太郎」を目指しましたが、なんと今日に限って休業の張り紙。なんという不運。そこで「喜久鮨」へ。ここはP9291912  magasin de couteaux  Kamaasa英語のメニューも外に出しているので外国人のお客さんも多い店。わざわざ夜の宴会用にセッティングしてあった2階の座敷に私たちのためにテーブルを作ってくださいました。感謝。寿司のほか、天ぷら重ね、刺身重ねなどの定食や穴子どんぶりなどもあり、値段も1000円前後と安い。お味のほうは値段に見合ったところかな、と思いますが、店の方の対応が親切で感じがよく、歩き疲れた私たちにはありがたい休憩場所となりました。

ベランジェールお勧めの喫茶店を最後にご紹介いたします。Sturdy StyleといP9291908  magasin des assiettesう一級建築事務所の建物の大通りに面した部分がその喫茶店「Bridge 」。しかしなんという不運。またもやこの日、このBridgeは休業日。2階部分には水牛かなにかのはく製が置かれています。(何しろ外のガラス扉越しにしか見えませんので、正確に何の動物なのか判然といたしませんが。)天井が高く、広々とした空間が印象的です。入口扉から入ると正面の奥深くにさらに大きなガラス張りの開口部があり、その向こうではこの建築事務所の方たちが立ち働いている姿がみえます。そのガラスの開口部がまるで薄暗い店内のムービースクリーンのように浮き立っているのが実に面白い。とてもスタイリッシュな喫茶店です。リンクを張っておきますので、ぜひ合羽橋へ行かれるときは、こちらにも立ち寄られることをお勧めします。町の雰囲気から異次元へ飛んで行ったような不思議な空間です。ただし、定休日(火・水)にはご注意くださいね。

Bridge  10 :00 ~ 19 :00    火水定休台東区松が谷3-1-12

http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13141452/dtlphotolst/3/smp2/

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カルチャーサロン「スウェーデンを知るⅡ」:講座ご報告(2015年6月25日)

6月 28th, 2015
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梅雨というのに素晴らしい晴天。しかも真夏のような暑さです。広尾駅から15分ほど歩くとグニラの家があります。すっかり夏姿のグニラがにこやかにBonjour (こんにちは!)と扉をあけてくれます。彼女はスウェーデン人ですが、フランス語も英語も母語並みに話せます。日本語もちょっと分かるのです。北欧の人たちの言語能力は本当に素晴らしいです。

さて本日は去年5月に開かれたスウェーデンカルチャーサロンの第二弾。前回同様にスウェーデンの地理、自然、社会などのプレゼンに加えて、歴史と文学、アート、音楽の紹介も加わります。皆様の到着はまさに12時、ランチタイム。グニラが準備してくれたスウェーデン料理をまずは味わうことにいたしましょう。

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白地に赤と青のストライプが入ったテーブルクロスにグリーンのナプキンと白い皿。シンプルですが、清潔感溢れるテーブルです。そこでいただくのはGratin de Saumon(鮭のグラタン)。

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スライスしたポテト、サーモン(スモークサーモンでもOK)、輪切りにした玉ねぎ、ディルの順に耐熱皿に重ね、卵とミルク、生クリーム、塩こしょうを合わせた液を流し込んで、中火のオーブンで45分ほど焼けば出来上がり。至極簡単ですが、とってもおいしいのでびっくりしました。いただくときに溶かしバターの熱々を上からかけるのがポイントかもしれません。「いい塩梅」とはこのことかというお味で、皆様、勧められるままにお代わりに手が出ます。白ワインも冷えていてグラタンによく合います。グリーンサラダもお変わりが続出。「まだたくさんあるからどんどん召し上がれ!!」と台所からサラダの追加が登場。

P6251760  gratin de saumon sur l'assiette

その後これでもか、とばかりにグニラお手製のデザートが。バニラアイスにルバーブをジャム状に煮込んだソースをかけ、pâte d’amande(マジパン)をすりおろし器でけずったものを軽くローストして上から散らします。ルバーブの赤が美しく、マジパンのカリカリとした食感も楽しい。太いサラミのような形状をしたマジパンは初めて見ました。フランスから持ってきたようです。アーモンドを砕いたものよりソフトで主張しすぎずいい脇役に徹しています。グニラのゆったりとしたサービスで、皆様もすっかりくつろぎ、お腹も満たされたところで、リビングへ移動して、今度はスウェーデン紹介です。

P6251761  glace au rhubarb

今回初めて紹介されたスウェーデン人画家Carl Larsson(カール・ラーション)。ご存知の方もいらっしゃいましたが、知らないという方も多くいらっしゃいました。私も初めて知りました。彼が描いた家族と家の水彩画がステキです。非常に貧しい家に生まれたものの、天賦の絵の才能を認められ、結婚して7人のこどもに恵まれ、仕事も順調だった時代の水彩画集「私の家」は、家族の風景だけでなく、彼の妻の手になるインテリアが今見ても魅力的。ウイキペディアのリンクを以下に貼りました。どうぞ覗いてみてください。子供たちも可愛くて、気持ちがホンワカしてきます。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

次に文学。1909年のノーベル文学賞で女性の受章者第一号になったのがスウェーデン人だったってご存知でしたか?Selma Lagerlöf(セルマ・ラーゲルレーヴ1858-1940)。彼女の名前は知らなくても、彼女の作品「ニルスの不思議な旅」はテレビアニメでご覧になっていた方も多いかと思います。いたずらばかりしている腕白小僧ニルスが妖精に小人にされ、ガチョウと一緒にスウェーデンを旅する物語です。実はこれは子供たちに地理を学ばせるためにと依頼を受けて書かれた物語なんだそうです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B4

あの有名なABBAもスウェーデン人のグループだったんですね。このグループ名は4人の名前の頭文字をとってつけられたとか。しかも彼らが二組の夫婦だったとは知りませんでした。全盛期の後、彼らは2組とも離婚してしまったそうですが、仕事もプライベートも何もかも一緒では公私の切り替えも難しく、大変だったことでしょうね。

その他、前回と同様男女平等、社会福祉システム、王室等々面白い話満載で、アッという間に時間が過ぎてしまいました。

「さあ、それではフィーカに食堂へ戻りましょう!!」とグニラ。Fika(フィーカ)とは「甘いお菓子といっしょにコーヒーを飲む」という意味でいわゆるコーヒータイムのスウェーデン語。もとの意味は「コーヒー」だったそうですが、今は「フィーカ」と言えば「お菓子とコーヒーで一休み」、オフィスでも友達とでも家庭でも、時間に決まりはなく、朝からフィーカ、ランチのあとにフィーカ、夕方にフィーカとスウェーデン人はよくコーヒータイムをとるようです。

P6251767  gateau de chocolat au noix de coco

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フィーカにつきものの甘いお菓子、本日は2品。「ココナッツチョコレートケーキ」と「チョコレートロールケーキ」。ロールケーキのほうは小麦粉の代わりにコーンスターチを使うのだそうで、生地にサクサク感があります。どちらもチョコレートたっぷり、バターたっぷり。体重計が目の前をチラチラしましたが、エスプレッソと一緒にいただく誘惑には勝てません。

P6251774  gateaus sur l'assiette

参加者の方から「スウェーデンの国旗にはどんな意味があるんでしょう?」という質問がでましたが、グニラは「あら、そう言えば何の意味かしらね?知らないわ。」と答えていました。確かに身近なものだけに余り意味など考えませんよね。ちなみに後で調べたところ、「青は澄んだ空、金色はキリスト教、自由、独立を表す」そうです。ところで日本の国旗についてはご存知ですか?ついでに調べてみました。聖徳太子の時代から「日出ずる国」と称したように「日DSC_0092の出の太陽を象徴」。それは日本人のほとんどがそのように説明できることでしょうね。しかし、「赤は博愛と活力、白は神聖と純潔」だそうです。知りませんでした。

それから嬉しいニュースです。グニラの日本滞在があと2年延びました。99%帰国と言っていたので今日はau revoir (オルボワール:さようなら)を言わなければならないと思っていましたので、本当によかったです。スウェーデンの大自然のようにおおらかで、温かいハートを持つグニラのファンが今日もまた増えたようです。盛りだくさんカルチャーサロン、皆様楽しんでいただけたようです。Merci ,Gunilla !

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カルチャーサロン「フランス人マダムと行く合羽橋道具街ツアー」:講座ご報告(2015年2月20日)

2月 24th, 2015
カルチャーサロン「フランス人マダムと行く合羽橋道具街ツアー」:講座ご報告(2015年2月20日) はコメントを受け付けていません

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合羽橋をフランス人マダムに案内してもらう…「何それ!」と思われる方もあるかもしれません。でも現実には、合羽橋に一度も行ったことがない日本人は案外多く、逆に日常的に食材や調理道具を買いにこの街に足しげく通う外国人も多いようです。料理サロンを開いているマダムたちの台所では珍しい道具や食材をよく目にします。「どこで?」と聞けば、かならずといっていいほど「合羽橋で」という答えが返ってきます。彼女たちの行きつけのお店を是非教えてほしいという参加者の方たちのご要望からこのツアーは生まれました。何しろ170もの店舗がある合羽橋です。今日の案内役のマリオンも最初に来た日は、店を見るのに3時間をかけてわずか50mしか進めなかったと言っています。それほどに一度店に入ったら「発見!発見!」の連続で、時を忘れる魅力があるということでしょう。フランス人のマダムの後から、ゾロゾロと日本人マダムたちが「ヘェー!ヘェー !」と歓声をあげながらついて回る世にも奇異な光景の始まり、始まり!!

P2201409  magasin Niimi銀座線「田原町」駅に集合して、いざ道具街へ。まずランドマークともいえる巨大コックがにょっきりと顔を出しているビル「ニイミ」とその向かいにこれまた巨大ティーカップが縦に並んだこちらも「ニイミ」のビルが建つ十字路からスタート。一件目の「ニイミ」は食器の他、調理器具が充実。プロの使う道具が並びますが、一般家庭の台所でも活躍しそうなもの - パイ生地の縁のひだを作るピンチなどなど手頃な値段のものがどっさりあります。1時間いても飽きそうにありません。

P2201406  magasin Kitchen World次に「キッチンワールドTDIナイフショップ」にて、レモンゼスターを。これはマリオンのレッスンで使われているのを見たときから買おうと決めていた方が何人もいらっしゃいました。同じようなタイプでしかも反対側の柄にパイナップルの皮も向けそうな上部な刃がついたものが、ずっと安い値になっていたので、お店の方にたずねると、「あっ、そっちは中国製」とのこと。すぐ元の場所へ戻し、マリオンのキッチンにあったのと同じドイツのWusthof(ヴォストフ)社製を数人の方がお買いあげになりました。インターネットでは2,300円くらいしていますが、1,620円ですからやはり安い!電車賃をかけてでも行く価値あり!!

P2201408  magasin pack「伊藤景パック産業株式会社」は、包材のほか、プラスティックのヴェリーヌや、カップなど大人数のパーティーなどで活躍しそうな使い捨て用の(でもまた洗って使いたくなるようなかなりしっかりした作りの)容器や、マフィン用の紙製型など豊富な品ぞろえです。マリオンのレッスンで使われていた透明なレンゲ型のスプーンもここにありました。

 

P2201386  cercles et emporte-piece「キッチンワールドTDI」は、食器から鍋、調理道具、製菓用道具など充実した品揃えです。次回、マリオンのレッスンでパテ・ド・カンパーニュをやるということでテリーヌ型を購入。手頃なサイズの白い蓋付き陶器製が1,000円。普通4~5,000円くらいするようですから、これも感激の安さです。セルクルなどもサイズ、型など迷うほどの種類です。このあたりから皆様のお買い物袋は相当なふくらみを帯びてきました。

P2201384  magasin 1「馬嶋屋菓子道具店」では、シリコン製ケーキ型を購入。他の店舗でも扱っていますが、ここの店の種類がダントツだそうです。ミニマドレーヌの型が1,728円也。インターネットでは同じシリコマート社のものが2,300円くらいはしていますから、本当にお得。型抜きが店舗入り口に鈴なりにぶら下がっているのは圧巻です。

 

P2201385  alveoles

 

P2201379  faire des courses

 

 

 

 

 

 

P2201403  kitchen Museum  Nabe「Kitchen Museum」(中尾アルミ)は、もともとアルミ鍋で有名な店舗だそうです。こちらもいろいろなお道具をそろえていますが、やはり何と言っても鍋の種類が豊富。使い勝手のよさそうなオリジナル商品が今なら30%オフという店員の方の説明に心そそられますが、すでに手荷物はかなりの重量に…。ここは涙をのんで「必ずや次回こそ!」。この店をご存知だった方は「やっとこ鍋」を予定通りにお買い上げ。

P2201405  magasin de Hocho  Kamaasa「釜浅」は包丁の店。ここではフランス語と英語で包丁の説明をしてもらえるそうです。基本的に説明できるスタッフは常駐しているそうですが、念のため電話で確認してから行くのがお勧めとのこと。そこから数軒先にあるもう一つの包丁店「かまた刃研社」は、店先で職人さんが包丁を研いでいるブースが目印。ここで買ったものでなくても研いでくれるそうです。また購入した包丁にはその場で名前を無料で彫ってくれるサービスもあります。マリオンはここで70歳のお祖父さんのために包丁を買って、「古希祖父」と彫ってもらったとか。和食ブームのせいでしょうか、どちらのお店にも外国人がチラホラ入ってきていました。

P2201391 Sometaro途中でランチタイムをとりました。お好み焼きの「染太郎」。ヨーロッパの食べログ系のサイトで紹介されてから、外国人客が増えたとはお店の人の話。私達が行ったときもすでに数人の外国人が来ていました。マリオンも界隈を歩いていて偶然見つけたそうですが、以来よく友達といっしょに来るのだとか。昭和レトロな店内(トイレも今や絶滅危惧種の純和式!)が外国人には「日本的」で魅力らしいです。次から次へと外国人が入ってきます。日本人との比率は半々くらいでしょうか。偶然、隣のテーブルに居た女性がマリオンのフランス語を聞いて声をかけてきました。フィリピン在住のフランス人。東京旅行中の彼女、東京からフィリピンへ転勤になった友人からこの店を聞いてやって来たとのこと。しかもその友人は偶然にもマリオンの友人でもあり、奇遇とはこのことです。マリオンは早速スマホでフィリピンの友達にメールを。「C’est fou !!」(有りえない!!)という返事がすぐ返ってきました。恐ろしや「染太郎」です。

P2201394 dans le restaurant

 

P2201389  Marion et participantes devant Sometaro

 

 

 

 

 

およそ5時間も居続けた合羽橋。気が付けば日は陰り始め、冷たい北風が吹きだしました。見学のつもりだけだった方たちもそのころには袋をいくつも下げて、中にはテーブルを購入された方まで!!マダムTはキャリーバックを持っていらして、「本気買い」を見せつけてくださいましたが、確かに合羽橋はキャリーバックが必要です。最後にマリオンからの合羽橋ショッピングのコツをお伝えしておきます。「時間は1時間と決めること。財布には1万円札を1枚だけ入れて行くこと。」

P2201414  choses que j'ai achete

本日の戦利品:シリコン製マドレーヌ型、蓋付きテリーヌ型、ピザカッター、レモンゼスター、オイル&ヴィネガーボトル しめて5,789円也!安!!

 

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カルチャーサロン「スウェーデンを知る」:講座ご報告(2014年5月27日)

6月 1st, 2014
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広尾の交差点の雑踏を抜けて聖心大学の敷地に沿って歩いていくと、街並みはにわかに静かな高級住宅地に変わります。マンションかと見まがう豪邸と外国人御用達といった感じの超高級マンションが並んでいます。手足を真っ黒にして走り回るこどもの姿はありません。たまに通りかかる子供はどこかの私立学校の制服をきちんと着て、まっすぐわき目もふらず静かに家路を急いでいるという風情。本日のカルチャーサP5270384  pour souvenirロンのグニラ宅は、そんなハイソな住宅地の一角にあるマンションです。スウェーデンの民族衣装を着たグニラがにこやかにドアを開けて迎え入れてくれます。国旗と同じ青と黄色を合わせた衣装には、可愛い花の刺繍がほどこされています。この民族衣装は、王室の方々も全く同じものをお召しになるのだとか。スウェーデンの紹介をしてくれるということですが、これはかなり気合が入っています。広~いリビングに通されると、まずは飲み物と彼女手作りのケーキのおもてなしを受けます。フワフワのチョコレートケーキにココナツがトッピングされています。柔らかくて様々な味が重層的に口の中で広がるこのケーキのなんと美味なこと!そしていよいよリビングの大きなディスプレイを使ってスウェーデンのプレゼンテーションが始まります。地理から始まり、自然、歴史、政治、文化、経済、社会とあらゆる角度から映像を使って(時には音楽も!)説明がありました。知っているようで知らなかった北欧の国が急に身近なものに感じられる素晴らしいプレゼンテーションでした。おもしろかったことを少し以下にご紹介いたします。

― ヨーロッパでは3番目に大きな国。人口はわずか950万人。その90%が南部に集中しています。夏でも北部では12度、南部で18度と涼しいですが、冬は北部で―15度、南部で+1度まで下がります。一年で一番日照時間が長いP5270395 decoのが、6月中旬で、平均20時間。北極圏近くの地域では全く太陽が沈まない、いわゆる白夜になります。反対に12月中旬には一日6時間しか太陽が現れません。北極圏の地方ではまったく日が昇らないところもあるそうです。

― 首都ストックホルムはMalaren湖に浮かぶ14の島を50ほどの橋でつないで出来た都市。ストックホルムの土地の30%が運河で、公園などの緑地も30%ほど。水と緑豊かな都市です。

― スウェーエンといえばバイキング。17世紀にはバルト海の諸国にまで勢力を伸ばしましたが、戦争に次ぐ戦争で国は疲弊し、存亡の危機を経験したスウェーデンは、平和国家の道へと大きく舵を切ることに。ヨーロッパ諸国の中で2回の世界大戦に参戦しなかった数少ない国のひとつだそうです。

― スウェーデンは「男女平等社会」。国会議員の50%は女性が占めています。羨ましいのは「産休制度」です。子供が生まれると基本的に両親双方が産休を交互にとって育児を分担します。およそ7割の父親がこの産休をとるそうです。有給産休が認められているのは480日間。父親と母親双方とも最低60日の産休をとり、残りについてはどちらかが担当するというもの。この男女平等の精神は王室の後継者についても反映されています。かつては王位を継承するのは「一番上の男の子」でしたが、1980年に「一番上の子供が継承する」と法律が改められました。それで現在のカール国王の後継者は長女のヴィクトリア王女となっています。

― スウェーデンの社会保障制度も有名です。収入が多ければ支払わなければならない税金も高額になりますが、その税金はきちんと国民に還元されています。医療費も教育費も基本的に無料で受けることができます。「子供から老人まで」手厚く保護されているのですね。

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― 今やスウェーデンと言えば、その優れたデザインを抜きには語れません。服のH&Mは勿論、イケアの家具やインテリアグッズは、日本にもあっという間に浸透しました。スウェーデンのインテリアデザインが優れているわけは?それは暗くて長い冬と関係があるそうです。どうしても室内で長時間過ごすことになりますから、快適に暮らせるように工夫していかなければなりません。ポップな色調やお洒落なデザイン、灯りなどを上手に取り入れて外の暗さとは反対の明るさを演出するようになりました。スウェーデンの家は木造で赤色のペイントで塗られていることが多いそうですが、暗い冬には太陽のような明るい色が必要なのでしょうね。

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― スウェーデンの企業も有名なものがたくさんあります。ミルクやジュースのパッケージを作っているTetra Pak(テトラパック)、H&M, イケア。Skypeは現在マイクロソフトに買収されてしまいましたが、もともとはスウェーデン企業でした。スウェーデンの代表車のVolvo。こちらも残念ながら今は中国企業の傘下に入ってしまいましたが。

― それから忘れてはいけないのが「ノーベル賞」。ダイナマイトの発明などで莫大な富を築いたAlfred NOBEL(アルフレッド・ノーベル)の遺言に従って、毎年12月10日にストックホルムで、文学、医学、物理学、化学、経済の分野で功績のあった人に賞が授与されます。平和賞だけは同じ日にノルウェーのオスロで授与されます。これはノーベルの指示によるもので、彼が生きていた19世紀にはスウェーデンとノルウェーは連合国家だったからだそうです。

ほんの概略だけをご紹介いたしましたが、これだけ見てもスウェーデンという国の力、魅力がお分かり頂けるのではないでしょうか。オーロラや「氷のホテル」、大自然など枚挙にいとまがありません。最後の一手は、スウェーデン料理です。それではグニラのキッチンへと移動いたしましょう。

P5270412 buffet

ビュッフェ式でいただく料理は以下の通りです。

―ニシンのマリネ  じゃがいもと卵を添えて
―サーモンマリネ  サラダとともに
ースウェーデン風ミートボール
―ジャンソンの誘惑 (ポテトとアンチョビーのグラタン)
―チーズ
―クラウドベリーのパルフェ(アイスクリーム)
飲み物:AKUVAVIT(アクバビット)& スウェーデンのビール

 ニシンのマリネは残念ながら生のものが入手できなかったため、瓶詰の4種のマリネをいただくことに。他の4品はすべて作り方をデモンストレーションしてくれました。

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ニシンのマリネ

いろいろなマリネ液があり、どれもおいしい。ゆでたじゃが芋とゆで卵と一緒にいただきます。

サーモンマリネ

P5270400 saumon marine塩、こしょうと砂糖、そしてディルを刻んだものをサーモンの身にすりつけて、重石をして2日間冷蔵庫でねかせておけば出来上がり。酢を使わないので、かすかな甘みとディルのさわやかな香りが楽しめます。

 

 

スウェーデン風ミートボール

生クリームで数分しとらせたパン粉とひき肉(牛肉、豚肉、仔牛肉)、玉ねぎ、卵、ナツメグ、塩、こしょうを混ぜ合わせ、ボール状にします。これをフライパンにバターといっしょに加えて焼きます。フワフワの出来上がりになります。

 ジャンソンの誘惑  グラタン

P5270401 anchois sans huile玉ねぎとじゃがいも、アンチョビーを交互に耐熱皿にしいて最後に生クリームをかけ、パン粉を振りかけて、オーブンで焼くだけのシンプルな料理ですが、とてもおいしい!今回は「アンチョビーの水煮」を使用。手にはいらないければ、オイル漬けのアンチョビーでもOKです。

 

 

P5270421 parfait aux baies polairesクラウドベリーのパルフェ

卵黄、砂糖、水を湯煎しながら混ぜ合わせてクリームを作ります。固く泡立てた生クリームとクラウドベリーのジャムを入れて混ぜ合わせ、冷凍庫に4時間ほど入れておきます。クラウドベリーのプツプツ感がおもしろい、軽くて上品な甘さのアイスクリームの完成です。

P5270416 liqueur 40 degres食卓では、AKVAVITというじゃが芋の蒸留酒とスウェーデンのビールがサービスされました。

AKVAVITは冷たく冷やしておいて、食卓でビールといっしょにいただくそうです。42度もありますので、寒い冬にはさぞ体が温まることでしょう。

グニラの素晴らしい「おもてなし」とAKVAVITの相乗効果で、私達の心もホカホカ温かくなりました。 Tack, Gunilla ! (ありがとう、グニラ!)

カルチャーサロン

麻雀サロン:講座ご報告(2013年11月22日)

11月 22nd, 2013
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「麻雀をしに来たのか、おやつを食べにきたのか?」という声があがるように、このサロンではまずはお茶とお菓子をいただきながら四方山話に花を咲かせます。今日はマリが前日から準備してくれたチョコレートケーキをいただきました。外側がカリッと焼き上がっているのに、中はしっとりしています。お菓子でよく聞く「moelleux(やわらかくてしっとりしている)」です。しかも本日は偶然皆様がお菓子を持っていらしたので、まるでお茶会のようでした。お茶といえば、マリはいつもコーヒーではなくお茶をサービスしてくれますが、そのお茶がどれもおいしい上に、日本ではあまり見かけないものがでてきます。

本日のお茶はシンガポールのホテルにだけ出しているというお茶で、甘やかな花の優しい香りが鼻腔いっぱいに広がります。GRYPHON Tea Companyというところの製品で、「NYMPH OF THE NILE」(ナイル川の妖精)という名前です。ペルシャンローズとエジプトバジルをブレンドした茶葉とあります。ペルシャンローズもエジプトバジルも全くどんな風味か想像がつきませんが、茶葉とブレンドされると、バラのふくいくとした香とバジルの爽やかさが特徴的になるのかもしれません。一言で「茶」と片づけてしまいますが、世界には一体どれくらいの種類があるのか、調べ上げるだけでも一生かかるかもしれません。「茶の世界」は奥が深そうです。

フランス語の勉強もしました。今日のようにみんなが何か持ち寄った集まりのとき、フランス語では「c’est à la bonne franquette.」というそうです。気取らない、ありあわせのもので友人などと食事をするときにも使うそうです。食べるだけ食べてすぐ帰ってしまうのを日本語で「食い逃げ」と言いますが、フランス語にも「faire le pique-assiette」というのがあるそうです。フランスでは結婚式など大勢が集まって食事をするとき、タキシードなどを着て参列者のふりをして食事にありつくヤカラがいるそうです。日本でも喪服に身を包み、ちゃっかり食事をしたり、香典を失敬する葬儀場泥棒がいると聞きます。どこの国でも悪人の知恵というのは五十歩百歩ですね。

2014年1月には麻雀サロンを二つ作ります。グループでお馴染みになると気心も知れて楽しい集まりになるのですが、なかなか新しい方が参加しにくいということもあります。麻雀の遊び方を知らなくても全然心配いりません。麻雀の牌をガラガラいわせながらのお茶会と心得てくだされば結構です。来年は新しいことを始めてみませんか?ご参加をお待ちしております!!

カルチャーサロン

麻雀サロン:講座ご報告(2013年9月27日)

9月 29th, 2013
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本日で4回目のサロンとなりました。毎回、3~4人で卓を囲んで、楽しく遊んでいらっしゃいます。麻雀を楽しむのが目的か、フランス語を聞いて話すのが目的かというと、今のところフランス式ルールを覚えて楽しく遊ぶ、というところに比重があるようですが、マリとも段々打ち解けてきて、皆様のフランス語が滑らかにでてくるようになったと感じます。フランス人1人に対して、日本人が3~4人ですから、メンタルをカッチリとフランス語モードに切り替えるのが難しいと思います。「それはdifficile。」のような仏和会話が時々卓の上を飛び交っています。

またこの日は、マダムSのお誕生日と重なりました。マリはちゃんと覚えていて、彼女の出身地方のキャンディーをプレゼントに用意していました。「誕生日はもう嬉しくない!」と言っていたマダムSも、マリの心遣いには感動されたようでした。ちょっぴり嬉しい○○回目のお誕生日でしたね。おめでとうございます!!

最高の晴天ながら、急ぎ足で歩くと汗ばむような陽気でしたので、マリは冷たいお茶を準備してくれました。それがまた美味しくてびっくり!!Mariage Frères (マリアージュ・フレール)のVIOLETTA。夏用の新作のお茶だそうです。すみれの香りが鼻腔に広がります。まさに貴婦人の飲み物といった感じです。

現在は月1回のサロンですが、まだまだご興味のある方がいらっしゃると思いますので、もう1回増やして是非参加してみていただきたいと思っています。二つのグループで交流してもおもしろいと思います。たくさんの方に異文化交流を楽しんでいただけたらと思っております。

カルチャーサロン

カルチャーサロン(麻雀):講座ご報告 2013年4月12日(金)

5月 1st, 2013
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今回は初めての試みとして「麻雀」のサロンを開催いたしました。全くの初心者の方もいらっしゃいましたので、まずは牌の種類から始まり、東西南北の風、上がり方などについて、マリが資料をみせながら説明いたしました。みなさんフランス語で何て言うんだろう?と興味津々。今まで一度もやったことがないという方が、牌の名称からゲームのルールまでフランス語で理解するというのは、ちょっと大変だったことでしょう。牌の名前を覚えるために、自分の牌を捨てるときに、例えば「萬子の1」なら(un de perle)、「北」なら(vent du nord)というように声に出すことになりました。
他の人が捨てた牌にも注意しつつ、何を捨てるか悩ましい上に、フランス語で牌の種類を言わなければならないので、頭の中は超高速回転。それでも牌をオープンにして2回練習したあと、通常通り牌を隠してゲームを開始。マリが初体験の方の間に座ってそれぞれに時々アドバイスをしたとはいえ、十分に4人で遊べていました。いい牌が回ってくるとどうしてもニヤニヤ嬉しそうになってしまう人、牌を捨てるまでに独り言を言いながら延々と悩む人、捨てた牌で役がいくつも作れてしまって嘆く人、牌をキチンとグループ分けしないと気のすまない人…確かにそれぞれの性格が色濃く出るゲームに違いありません。最後のゲームでは役の種類を写真付で解説しているアンチョコを片手に役作りに挑戦。初挑戦の方々もなかなか堂に入った様子でゲームの流れにのっていました。フランス人のマダムたちもいくつかグループがあるそうで、ルールはグループごとに違うので、混成チームで遊ぶときは、かならずゲーム前にルールを確認してから始めるのだそうです。一切お金はかけないので問題になりませんが、賭け麻雀などをされるアンダーグラウンドの方々の場合、これをしっかりやっておかないと指の一本も切り落とさなければ収拾がつかないなんていうこともあるのでしょうね。
マダムたちの麻雀は、卓を囲むメンバーとの会話、揶揄や応酬を楽しむのが目的で、どうやって上がるかを考えるその時間は、ただただ遊びに専心する非日常の時間です。とかくルーティンな家事や用事に追われる主婦には、たまにはあって当然の気晴らし・憂さ晴らしの大切なひととき。おまけにマリの手作りレモン風味のマドレーヌがいただけるとなれば、幸福度は間違いなく2倍に跳ね上がります。「楽しかった!!」とマリと再会を約束して会はお開きとなりました。

麻雀フランス語用語(牌の名称は講座詳細を参照なさってください。)
自分自身でつもって上がる:caché
ポンやチーで上がる:exposé
役:objectif
牌を捨てる:jeter une tuile

参加者の方の声:

・久しぶりの麻雀 楽しみました(^^)インテリアは流石でしたね。あの統一感を作り出すセンスは凄い!重みが有りました。(マダムS)

・今日の麻雀は楽しかったです。Marie先生が隣にしっかりついていてくださり、教えてくださったのでとても助かりました。(マダムM)

・とても楽しかったです。久しぶりの麻雀で、殆ど忘れておりましたが、やはり、ワクワク致しました。麻雀でフランス語を使うことと、勝利を目指すこととで、頭を何時もよりあちこあち使いましたようで、今夜は食欲が倍増致しました!(マダムK)

・初めての麻雀を、しかもフランス語で学ぶのにやや不安を感じていたのですが、
そんな不安などどこへやら、すっかりはまってしまいました。(マダムO)

カルチャーサロン, カルチャー講座, フランス語

フランス現代映画サロン:講座のご報告(2013年3月28日)

3月 31st, 2013
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今回は昨年に引き続きフランス現代映画を5作品紹介していただきました。
年間おびただしい本数が製作されているフランス映画の中からミシェルが選んだ作品はどれも映画ファンなら垂涎の的になるものばかりです。

紹介された映画は以下の通りです。(*)日本で発売されているDVDあり
各映画のストーリー詳細は、イベントご案内のページに載せてありますので、そちらをご参照ください。作品が一つ変更になっています。Angèle et Tonyの代わりにL’arbreを取り上げています。

―(*) Ma femme est une actirce(邦題:ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール)
ジャンル:コメディー/ロマンス(2001年/ 日本では2003年に公開)
監督:Yvan Attal
主演:Charlotte Gainsbourg, Yvan Attal他

―Holy Lola(邦題なし)
ジャンル:コメディードラマティック(2004年)
監督:Bertrand Tavernier
主演:Isabelle Carré, Jacques Gamblin他

―(*) Fauteuils d’Orchestre(邦題:モンテーニュ通りのカフェ)
ジャンル:コメディー/ロマンス(2006年/日本では2008年4月に公開)
監督:Danièle Thompson
出演:Cécile De France, Valérie Lemercier, Albert Dupontel他

―(*) L’Arbre:(邦題:パパの木)
ジャンル:ドラマ (2010年8月/日本公開予定2013年6月)
監督:ulie Bertucelli
出演:Charlotte Gainsbourg, Marton Csokas, Aden Young, Penne Hackforth-Jones他

―Le prénom(邦題:なし)(2012年)
ジャンル:コメディー
監督:Alexandre de Lapatelière , Matthieu Delaporte
主演:Patrick Bruel, Valérie Benguigui, Charles Berling, Guillaume de Tonquédec

※「コメディー」は、日本の「お笑い」とはちょっとニュアンスが違っていて、基本的には最後がハッピーエンドに終わる筋書をこう呼ぶのだそうです。それに男女の愛がからむと「コメディーロマンス」。最後がハッピーエンドでない、どちらかというと悲劇的な終わり方をするものは「ドラマ」となるそうです。

どれも捨てがたいのですが、今回は今年6月に日本公開が決まったL’Arbre(邦題:パパの木)を取り上げてご報告いたします。監督のJulie Bertucelliは、オーストラリア人の作家Judy Pascoeの小説(Our Father Who Art in the Tree : 仏語版 L’Arbre du Père パパの木)を読んですぐさまこの映画を撮ることを決めたそうです。舞台はオーストラリア。仏豪共同制作の映画です。母親役には英仏バイリンガルのCharlotte Gainsbourgが抜擢されています。フランス語版では、彼女自身が自分のセリフをフランス語に吹き替えています。しかし、この映画の一番の主役は巨大なイチジクの木です。どうしてかというと「パパの木」だからです。監督のJulie Bertucelliは、イチジクが多く生息していることで有名なクイーンズランドで1000本近くもの木を見て回ったほどの入れ込みようです。どんな話なのかは何となくご想像がつくかと思いますので、これ以上申し上げるのはやめておきましょう。映画をご覧ください。どうしてもストーリーが気になって眠れないという方はリンクをはりましたので、そちらからのぞいてみてください。差しさわりのない程度にストーリーに触れるとしたら、これはオーストラリアの大自然の中で、家族が悲しみを乗り越えて強く成長していく物語です。オーストラリアならではの美しい自然の映像は圧巻です。そして自然が美しいだけでなく、時としていかに過酷であるかということは、日本が一昨年に経験した多くの人の悲しみとも重なり、またそれでも人間は勇気をもって生きていけるのだというメッセージには感動を覚えます。日本上映に先駆けて、4月4日19:00から東京日仏学院で、上映会が行われ、その後には監督のトークショーも用意されているそうです。上映会の詳細と映画の内容は以下のサイトでご確認ください。
http://www.institutfrancais.jp/

今回は、映画のダイジェストを見た後で、ミシェルお手製のお菓子をいただいて楽しいひと時を過ごすことができました。Gâteau aux Pommes et Noix(りんごとくるみのケーキ)はクラフティのようなやさしい甘さのお菓子で、ついつい勧められるままに二切れ目へと突入…。本当にフランス人マダムのお宅でのティータイムは危険です。

このサロンについては、参加者のおひとりの方のブログにもアップされています。きれいな写真が並んでいますのでそちらも合わせてご覧ください。
http://tuesgenial.exblog.jp/

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