料理サロン:講座ご報告(2015年4月17日)
2度目の日本滞在となったベランジェールの7年ぶりの料理サロン。その時の生徒だったマダムKもベランジェールと懐かしい再会を果たしました。表参道から少し中に入った閑静な住宅街の一角に瀟洒なマンションがあります。その最上階がベランジェールのアパルトマン。周辺の建物の多くが低層だからでしょう。窓からは遠くに高層ビルが望めますが、都心のマンションにありがちな建物の圧迫感はありません。広々としたリビングには赤とオレンジを基調にしたソ ファと透明ガラスのテーブルにメタリックシルバーの椅子が並んでいます。大きな壁にはポップな写真や絵、オブジェなどが飾られていて、さながら現代アートミュージアムといった感じです。まるで服を着てアクセサリーを身に着けるように、フランス人たちは部屋を飾り、個性を主張します。「インテリア」のことをフランス語では「architecture intérieure 」というのだそうです。いかにもコンセプトをもって室内を構成するという感じですね。
さて、本日のメニューはすべて「ケーキ」です。デザートばかりではありません。アペリティフやアントレに活躍できる立派な塩味系の一品です。混ぜて型に流して焼き上げる - 簡単明瞭な料理ながら、混ぜ方、型に流し込む分量、オーブンの火加減など気を付ける点もあります。ただ、これらをクリアーできれば、あとは混ぜいれる材料のバリエーションは無限です。まずは本日のメニューからご紹介します。
– Petits Cakes au Crabe(カニのミニケーキ)
– Cake au Pesto et aux Pignons (ピストゥと松の実のケーキ)
– Cake à la Pomme, aux raisins secs et aux noix (レーズンとクルミ入りアップルケーキ)
– Salade verte (グリーンサラダ)
– Salade de Fruits (フルーツサラダ)
– Vin Côtes du Rhône 2011 (ワイン: コートデュローヌ 2011年)
– café express (エスプレッソ)
Petits Cakes au Crabe(カニのミニケーキ)
とても簡単!!小麦粉、ベーキングパウダー、卵、ミルク、塩、こしょうを入れてよく混ぜ合わせて、すりおろしたエメンタールチーズとほぐしたカニの身を加えて混ぜるだけ。カニはフレッシュなものがお勧め。缶詰のカニならほぐしたものではないものを使うのがベスト。カニの弾力ある食感がポイントのケーキです。ミニカップサイズで焼きましたが、もっと小さく焼いてbouchée(ブシェ)にして、アペリティフに出してもおしゃれです。
Cake au Pesto et aux Pignons (ピストゥと松の実のケーキ)
こちらはまずピストゥ作りから。勿論市販されている瓶詰のソースを使えばさらに簡単ですが、かなりの分量を必要としますので、ここは手作りで。
バジル(大量!!)、にんにく、松の実をミキサーにかけてピューレ状にします。そこへパルメザンチーズ(たっぷり!)、塩、オリーブオイル(たっぷり!)を加えてよく混ぜ合わせます。次にケーキの生地を作ります。小麦粉、ベーキングパウダーを混ぜておきます。別の容器に卵、塩、こしょう、オリーブオイル、ミルクを入れてよくかき混ぜます。小麦粉のボールにこの卵液を加え、静かに混ぜ合わせます。最後にピストゥと松の実も加えて、ケーキ型に流し込みます。180℃のオーブンで50分ほど焼きます。冷ましてから型からはずします。スライスしたときのバジルのグリーンが美しいケーキです。ワインのお供に最適!!
Cake à la Pomme, aux raisins secs et aux noix(レーズンとクルミ入りアップルケーキ)
りんごの甘味とレーズンの酸味、苦みのあるクルミの食感を楽しむケーキです。これもとてもとても簡単です。ボールに卵と砂糖を入れて分量が倍くらいにふくらむまでよく混ぜ合わせます。ここが一番のポイントかつハードワークです。小麦粉、ベーキングパウダーを少しずつ加え、溶かしバターも加えます。スライスして小さめにカットしたりんご、シナモン、レーズン、砕いたクルミも加え混ぜたら、パウンド型に流し込みます。180℃のオーブンで50分ほど焼けば出来上がり。冷ましてから型からはずします。前日に作り置きしておけます。フルーツサラダといっしょにいただきます。甘いケーキにフルーツの酸味がとてもよく合います。
今日習ったケーキはピクニックに持って行っても素敵。前日に作っておいて、おおきなタッパーにサラダを入れて、あとはワインを準備すればすぐ出発できます。
食卓では、2度目の来日となるベランジェールが前回からごひいきの神楽坂のケーキ屋さんを紹介してくれました。神楽坂からは少しはずれますが、大久保通りから少し脇にはいったところにある「K. Vincent」。ベランジェール曰く、今までに食べたケーキのなかでも一番おいしいお菓子が並んでいるとのこと。残念ながら現在は開店日が月に数日しかないので、事前に調べてから行くのがお勧めです。フランス人と結婚した日本人女性がオーナーパティシエを務めています。
レッスンの合間にベランジェールが私たちに見せてくれた彼女のお宝!!料理本のいろいろ。
次は野菜が主役のコース料理になりそうです。楽しみです!!
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