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Archive for 11月, 2013

麻雀サロン:講座ご報告(2013年11月22日)

11月 22nd, 2013
麻雀サロン:講座ご報告(2013年11月22日) はコメントを受け付けていません。

「麻雀をしに来たのか、おやつを食べにきたのか?」という声があがるように、このサロンではまずはお茶とお菓子をいただきながら四方山話に花を咲かせます。今日はマリが前日から準備してくれたチョコレートケーキをいただきました。外側がカリッと焼き上がっているのに、中はしっとりしています。お菓子でよく聞く「moelleux(やわらかくてしっとりしている)」です。しかも本日は偶然皆様がお菓子を持っていらしたので、まるでお茶会のようでした。お茶といえば、マリはいつもコーヒーではなくお茶をサービスしてくれますが、そのお茶がどれもおいしい上に、日本ではあまり見かけないものがでてきます。

本日のお茶はシンガポールのホテルにだけ出しているというお茶で、甘やかな花の優しい香りが鼻腔いっぱいに広がります。GRYPHON Tea Companyというところの製品で、「NYMPH OF THE NILE」(ナイル川の妖精)という名前です。ペルシャンローズとエジプトバジルをブレンドした茶葉とあります。ペルシャンローズもエジプトバジルも全くどんな風味か想像がつきませんが、茶葉とブレンドされると、バラのふくいくとした香とバジルの爽やかさが特徴的になるのかもしれません。一言で「茶」と片づけてしまいますが、世界には一体どれくらいの種類があるのか、調べ上げるだけでも一生かかるかもしれません。「茶の世界」は奥が深そうです。

フランス語の勉強もしました。今日のようにみんなが何か持ち寄った集まりのとき、フランス語では「c’est à la bonne franquette.」というそうです。気取らない、ありあわせのもので友人などと食事をするときにも使うそうです。食べるだけ食べてすぐ帰ってしまうのを日本語で「食い逃げ」と言いますが、フランス語にも「faire le pique-assiette」というのがあるそうです。フランスでは結婚式など大勢が集まって食事をするとき、タキシードなどを着て参列者のふりをして食事にありつくヤカラがいるそうです。日本でも喪服に身を包み、ちゃっかり食事をしたり、香典を失敬する葬儀場泥棒がいると聞きます。どこの国でも悪人の知恵というのは五十歩百歩ですね。

2014年1月には麻雀サロンを二つ作ります。グループでお馴染みになると気心も知れて楽しい集まりになるのですが、なかなか新しい方が参加しにくいということもあります。麻雀の遊び方を知らなくても全然心配いりません。麻雀の牌をガラガラいわせながらのお茶会と心得てくだされば結構です。来年は新しいことを始めてみませんか?ご参加をお待ちしております!!

カルチャーサロン

アートサロン「都市の印象派―カイユボット展」:講座ご報告(2013年11月14日)

11月 15th, 2013
アートサロン「都市の印象派―カイユボット展」:講座ご報告(2013年11月14日) はコメントを受け付けていません。

今回はブリヂストン美術館で開かれている「カイユボット展―都市の印象派」をソフィに案内してもらいました。まず、「Caillebotte?誰それ?」という甚だカイユボット氏には申し訳のない無知から、この美術館探訪の話は持ち上がりました。印象派は日本人によく知られた画家が多く、展覧会も印象派を持って来ればまずそこそこの来館者を動員できるというほど、愛好者が多いのですが…残念ながら美術館内も他の印象派の展覧会に比べると人が少ない印象です。ソフィという素晴らしい案内人がいたからかもしれませんが、大変興味深い展覧会でした。是非もっと多くの方に見に行ってほしいと思います。

カイユボットの生涯の詳細はここでは割愛いたしますが、簡単に触れるなら、大変裕福なブルジョワの家庭に生まれ育ち、絵画、園芸、切手収集、カヌーやヨットといった多彩な趣味を持ち、そのすべてに秀でた才能を見せたマルチタレント - 特に自身も絵を描き、当時世間からほとんど評価されていなかった印象派の画家たちを経済的に支え、彼らを現在の地位にまで引き上げた立役者。裕福だったために自身の絵を売る必要もなく、彼の死後ようやく近年になってその作品が世の中に出され再評価を受け現代に至ったということです。ソフィと見て回った展覧会、2,3回警備の方から「もう少し声を落としてください。」と注意を受けたり、ハガキサイズの紙と鉛筆を持って会場を何人もの熟女がうろうろしたり(勿論、美術館の受付でも、警備の方にも事前に許可をいただいたのですが)、いつもとは違う種類の参観者の闖入は、関係者の方々の耳目をさぞ驚かせたことでしょう!!ともあれ、ソフィ流美術展の楽しみ方をご紹介いたします。

絵の前では童心に戻れ。

好きな絵の前で、「なんだろう?」「どうして?」と疑問を持つこと。例えば入り口近くにかけられた3枚の自画像。1枚だけ帽子をかぶっている。「これは何の帽子?何をしているところ?」このソフィの質問に後ろから一人の年輩の男性が「canotage ! (ボート漕ぎ)」とフランス語でお答えになったのには恐れ入りました。ソフィも「Merci !」と答えていましたが。

肖像画のディテイルに注目せよ。

カイユボットはたくさんの友人、家族の肖像画を残しています。その背景には丹念に部屋の内部が描かれているのですが、2枚の肖像の背景だけは単色でべたに塗られています。何故?この2枚は古典的な様式で描かれていて、服装、ひげの様子、ポケットから垂れる懐中時計の金鎖、チョッキの胸元に挟まれた新聞か手紙のようなもの…すべてがこの人物のステータスを表すために描かれているのだとか。確かに生活感が全くありません。

視点を時には変えよ。

今回の展覧会のポスターにもなった「ヨーロッパ橋」の前ではいきなり床にかがまされました。画面下方中央に描かれている犬とほぼ同じ高さに目線がいきます。この犬は私たちを先導して絵の中へ入っていきます。そのまま絵の中央へ視線を移すと橋と道との織りなす対角線に気づきます。カイユボットの絵は遠近法が駆使され、線と空虚なほどの空間が特徴的です。さまざまな風景画に見られるこの空間からメランコリーを感じるとソフィは言います。確かに…。

光と影をとらえよ。

「室内ー窓辺の女性」1880年
©Private Collection

都会派と言われるのは、カイユボットがパリの近代化していく様子や、街中で働く人々、アパートの室内での家族の生活などを描いたからですが、これらの絵は全体にそこはかとない冷たさが漂っています。それに比べて、同じ外の景色でも田園の別荘やボート漕ぎなどの絵には光があふれています。後年パリを離れ郊外に移り住み、園芸やヨット作りに没頭したというカイユボットの生活は絵が表しているように幸せなものだったのでしょう。恋人ともこの時期一緒に暮らしていたそうですし。しかも大好きな園芸の作業中に肺鬱血で突然死するとは…これこそ「絵にかいたような一生」ではないでしょうか。

デッサンをせよ。                                                                                                                                                                                                                                                                                          

参観者に交じって、紙と鉛筆を持って好きな絵の前でデッサンをする、という命題がでました。全体ではなく、絵の中の一部でいいから気に入ったものを素描しろと言われても、勇気のいることです。与えられた時間は20分。あっという間のことです。しかし、ソフィの言ったことの意味はすぐわかりました。

例えば、フォークとナイフを持つ手をデッサンしてみると、漠然と見ていた時とちがって、指先の力の入り具合をどのように表現しているのかがとてもよく見えてくるのです。下手で恥ずかしいから見せたくないと言っていた方のデッサンも後半の喫茶店でのおしゃべりタイムに容赦なく公開させられましたが、驚いたことにハガキ大にクロッキー風に描かれた絵はどれもなかなかのいい雰囲気をかもしだしているのです。「私のは5歳の子供の絵と同じだから…」という方にソフィから「あら、それはピカソだわ。」と素晴らしいフォローが入ります。いざ見せていただくと、「漕ぎ手たち」のオールさばきも楽しそうな絵がかなり忠実に描かれています。一番好きな絵をデッサンしたというだけあって、楽しい雰囲気まで写せています。また「パリの通り、雨」の中のガス灯だけをデッサンした方も。ソフィいわく「これはとても重要なエレメント。このガス灯が一本の柱となって絵を左右に切り分けている」そうな。

ソフィから教わった絵の楽しみ方はまだたくさんありますが、要は好きな絵を見つけて、それをいろいろな視点で眺めてみる、そして「なんだろう?」と想像力をたくましくして絵の中で遊ぶことでしょうか。ソフィは自分の子供さんを美術館に連れて行くと、今日のように一緒にデッサンしたり、「何だろう」ごっこをして楽しむのだそうです。子供のときからそのように絵画と親しんでいけたら、感性豊かな人間に育つことでしょうね。ただ、日本の美術館は余りに雰囲気が厳粛すぎて、今日の私達大人が少々声高に話しただけでお叱りを受けるのですから、果たして子供を歓迎してもらえるのかどうか、子どもが絵を楽しむ土壌が日本に育っているかどうかがちょっと気になるところではありますが。

 

アートサロン

フランス菓子サロン:講座ご報告(2013年11月8日)

11月 9th, 2013
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猛暑、台風に翻弄された日本列島にもやっと豊穣の秋が、木々の葉をゴールド、ルビー色に染め上げながらやってきました。フロランスの自宅の玄関前には、ハローウインの名残らしきかぼちゃが置かれています。にこやかに扉を開けてフロランスが参加者の皆さんとあいさつをして、中へと招き入れます。玄関に入るとすぐに、古代中国の甲冑を着た兵士がお出迎え。暗闇ではちょっとギョッとしますが、西安の遺跡から発掘されたものと同じレプリカだそうです。いつも感心するフロランスの家のインテリア、ヨーロッパとシノワズリのテイストの絶妙なマリアージュ、そして落ち着いたモノトーンを基調に上手にアクセントの赤やグリーンを入れて、しかも整然と片づけられています。二人の男の子がいる家庭とは思えません。
本日のメニュー:
– Clafoutis aux raisins blancs (ホワイトグレープのクラフティ)
– Tartare de Pommes et sa génoise de Marron(りんごのタルタル、マロンのジェノワーズ)

まずジェノワーズからスタート。バター、砂糖、卵、小麦粉、ベーキングパウダー、塩を加え混ぜてスポンジの生地を作ります。フードプロセッサーを使わずに手作業となると、混ぜるのはかなりの力仕事。ボールを誰かが抑えて二人がかりでヨイショヨイショ。練り上げた生地を流す型がステキです。長さと幅が伸縮自在の箱型で、仕切りを入れると同時に二種類のものがオーブンで焼いたり、蒸したりできてしまいます。残念ながらドイツ製。インターネットからなら買えるかもしれませんが。これをオーブンで10分ほど焼きます。少し冷ましてから、セルクルで丸く型ぬきします。厚さが均等に焼けなくても大丈夫。型抜きした残りから切り出して、足りない部分にはめ込んで高さを揃えます。ぬりつけるマロンクリームは、市販のものでもOKですが、甘味を抑えたい場合には生のむき栗を水と砂糖とバニラエッセンスを加えたシロップで煮て、ミキサーにかけてピューレ状にしたものを使います。このときシロップは少し取り置き、ラム酒も加えて、焼き上がったジェノワーズの表面にたっぷりと塗り付けます。マロンクリームを塗った上に、やはりシロップをくぐらせたりんごのスライスを並べ、その上にマロンクリームをクネルの形にしてのせます。そこへ薄焼きのビスケットなどをさして飾れば出来上がり。今回はイチゴのクリーソースとチョコレートソースで銘々がデコレーション。前回習ったラングドシャの丸型のものにカカオパウダーをかけて添えます。マロンクリームのほっこりとした甘さとかすかな酸味のあるりんごのシャキシャキとした歯ごたえ。ジェノワーズのふわふわとしたやさしさ。カリカリのビスケット。何層にも楽しめる実り豊かな味わいの一品です。

次にクラフティ。これはとても簡単でおしゃれなデザートです。卵、砂糖、コーンスターチをよく混ぜ合わせ、そのあと小麦粉、アーモンドパウダー、溶かしバター、塩、バニラエッセンスを順次加えてよく混ぜ合わせ、最後にミルクを加えてなめらかな生地にします。今回は銘々用の小さなラムカン型を使いましたが、大きな角皿で焼いて銘々用に切り分けてもいいそうです。型の底に小さくカットしたマスカットを並べ、その上から生地を流し込み、最後にアーモンドスライスを散らして、オーブンで25~30分ほどやけば出来上がり。かなり膨らむので、型の縁ギリギリまで生地を注がないのがコツです。せっかくフロランスが「このくらいの量を入れてね。」と見本をみせてくれたのに、悲しいかな、主婦の性(さが)。ボールに残った生地を「もったいないから入れましょっ!」と皆ですべての型になみなみと…結果、焼き上がったクラフティのいくつかは噴火して溶岩が流れ出した火山状態に…。残念!!そんな一部惨状にも穏やかなフロランスは平然としたものです。公平に平等にとこっちの型が少ない、あっちの型にももう少し、とヤンヤンやっている生徒たちを見て、「これは日本人だわね!きっちりとね!」と失笑。このクラフティは温かくても冷たくてもおいしくいただけるそうです。アーモンドパウダーがはいっているからでしょうか、こっくりとしたやさしい甘さが引き立ちます。スプーンが底にあたるとレーズンのシャキシャキとした爽やかな食感が加わります。簡単ながら、美味!!
次回はクリスマスの伝統菓子、Bûche de Noël(ビュッシュ・ド・ノエル)とFruits déguisés(フルイ・デギゼ)を習います。Fruits Déguisésは、ドライフルーツや砂糖漬けのフルーツを、いろいろな色に染めたマジパンで包んだお菓子です。形も丸いものから、野菜やフルーツ、魚などいろいろな形があります。クリスマスシーズンのコーヒータイムにつまむ楽しいお菓子です。詳細はサイトの講座案内からご覧ください。初めての方もどうぞ素敵なフロランスと彼女のリビング、そして匂いだけでもハッピーになれる菓子レッスンにどうぞお越しください。

また、今回フロランスのチョコレートを購入いたしました。5種類のチョコが200g入ったボックスが1800円。チリ入りのトリュフなども後味がピリッとしておもしろいです。個人的にはラムレーズンのトリュフが気に入りました。

菓子サロン