料理サロン:講座ご報告(2014年11月18日& 26日)
今回は2回とも英語によるサロンです。少し早目のクリスマス料理を習います。ハローインが終わったばかりのフロランスの玄関にはその名残が…。
相変わらず整理整頓されたピカピカのフロランスのリビングの暖炉には、早くも薪が並べられ、クリスマスシーズンの準備が始まっています。「次のレッスンはお掃除レッスンを!!」と参加者の方に言わしめる、いつも清潔そのものの、しかもスタイルッシュなお住まいに、毎度のことながら参加者の方たちからため息が…。
本日の料理は4品。でもあっという間に作り上げていきます。所要時間2時間半。
Red bell peppers mousse, goat cheese with cumin
赤パプリカのムース、山羊チーズのクミン風味
パプリカの皮をむくのはちょっと大変ですね。グリルで真っ黒になるまで焼いてむく、というのもありますが、ここではもっと簡単にオーブン200℃で30分焼きます。それをジップロックのようなビニール袋に入れて冷ましてからむくと、スルスルと本当にきれいにむけます。ぜひお試しください。卵やクリーム、塩、こしょう、クミン、お好みでタバスコといっしょにミキサーにかけます。これを型に入れて90℃のオーブンで30分ゆっくり焼いて、冷ましたらそのまま冷凍します。こうすることで型からはずしやすくなります。スプーン(陶器のれんげ)に山羊チーズをのせ、その上に型からはずしたムースをのせ、フルール・ド・セルとクミンシードをふりかけて出来上がり。タバスコの刺激とクミンのエキゾティックな香りがスターターとしての役割を果たしています。
Scallops with smoked salmon
帆立貝のスモークサーモン包み
簡単ながらソースが最高に美味な一品です。どんな魚の料理にも合いそうなソースです。帆立貝は小麦粉をまぶして、半量をスモークサーモンで包んでおきます。エシャロットを鍋の中でバターと一緒に炒め、白ワインを500㏄加えて煮立てます。そこにスモークサーモンで包んだ帆立貝とそのままの帆立貝を加えて両面に軽く火を通します。生クリームを加えて塩こしょうで味を調えます。それから冷凍のパイシートから三角形(底辺約10㎝)を一人2個ずつ切り出して、底辺からクルクルと巻いてクロワッサンを作ります。卵黄を塗ったらこれを200℃のオーブンで焼いて、帆立貝といっしょに皿に並べます。ワインソースで煮たスモークサーモンと帆立貝はほどよい弾力を残して柔らかく、クロワッサンにワインソースを絡めながらいただく至福の時間です。クロワッサンは市販のミニクロワッサンを使っても。ただカリカリの焼き立てが身上なので、その場合はオーブンで少し温めて使うことをお勧めします。
Turkey with dry fruits and chestnuts
ドライフルーツと栗のターキー
ターキーはまるごと使うのかと思いきや、ぶつ切りのものを使います。(これなら簡単に作れそう!!)玉ねぎ、スモークベーコンを炒めたら、ターキーも加えます。バルサミコ酢、スープストック、シナモン、蜂蜜を加えたら弱火にして1時間ほど煮込みます。途中でドライフルーツ(デーツ、アプリコット、いちじくを細かく切ったもの)、レーズン、ローリエ、タイムも加え、塩とこしょうで味を調えます。
バターで炒めた栗を添えて出来上がり。このターキーのソースは未経験の味です。甘酸っぱくて、軽やかで食欲をそそられます。ターキーの胸肉が手に入らなかったら鶏肉や豚のフィレ肉でも代用可能です。豚肉は酸味のあるフルーツと相性がいいので合いそうです。こんな簡単でエキゾティックなターキー料理もたまにはクリスマスのメインディッシュによろしいのでは?
Orange Cake オレンジケーキ
クリスマスのご馳走のあとで、チョコレートとクリームたっぷりのビュッシュ・ド・ノエルをいただくのがフランスのクリスマス料理のシメですが、日本人のお上品な胃袋にはちょっとヘビー??そこでこのケーキです。バター、砂糖、卵に小麦粉、ベーキングパウダー、オレンジ1個分の果汁とすりおりした皮を順番に混ぜ合わて型に流し込んで、200℃のオーブンで20分ほど焼けば出来上がりです。オレンジ果汁(2個分)とその半量の砂糖を煮立ててシロップを作ります。これをケーキが温かいうちに上から回しかけしっかりとしみ込ませます。ケーキの上部にシロップで煮たオレンジ輪切りを半月に切ったものを並べ、好みでトッピングシュガーなどをふりかけ、粉砂糖で雪の演出をしたら出来上がりです。とにかく混ぜて焼くだけというのがステキです。オレンジの香りを楽しむケーキです。お勧めです。大人向けにはオレンジリキュールをシロップに混ぜても美味しそう。
食卓では楽しい会話が弾みます。気さくで優しいフロランスの人柄がまず第一のご馳走。しかも次から次へと手作りの美味な料理の登場です。やはりパーティーの主役はマダムですね。料理が出てくるたびに、テーブルの四方八方から歓声が上がり、会食者の視線はマダムに集中します。彼らの目にはシルクハットから鳩やウサギを取り出すマジシャンのように映ることでしょう。お取り寄せの料理やデリバリーのピザで世話なしパーティーもたまには悪くないけれど、やはりここぞという時に、集まった人たちを喜ばせるものは、前日からいろいろと準備した家庭の温かい料理なのでは…。メリークリスマス !!
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