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フランス菓子サロン:講座ご報告(2014年9月29日)

2014年10月3日 金曜日

P9290506  table(2)

 

9月末とは思えない強い陽射しながら、さすが空気はカラッとして爽やかです。チャイムを鳴らすと今日のお天気のように爽やかな笑顔のフロランスが扉を開けて、「Bonjour ! ボンジュール!」と迎えてくれます。
今日初めて参加された方々は、きれいに手入の行き届いたピカピカのリビングやキッチンに思わずため息。オーブンのガラス扉など買いたてのように曇りひとつない美しさ。まるでショールームの中にいるようです。(今度、「お掃除講座」をフロランスに開いてもらいたいものです…。)
さて、今日のお料理はキッシュと淡雪卵(ウッフ・ア・ラ・ネージュ)にフィナンシエ。キッシュもフィナンシエもフランス人マダム達が日常的によく作るもので、他のサロンでも何回かいろいろなマダムが自慢のレシピをご披露くださいました。しかし驚くことに、一度たりとも同じ内容に出くわすことがありませんでした。本当にフランス料理の奥深さを感じます。今日は「バルサミコ酢」が大活躍のようです。楽しみです!!

 

P9290519 Quiche aux oignons caramelises (2)

Quiche aux Oignons caramélisés, Parfum de Gingembre accompagnée d’une salade verte assaisonnée d’une vinaigrette balsamique(こんがりオニオンのキッシュ、ジンジャー風味、グリーンサラダ、バルサミコドレッシング)

 キッシュはパイ生地で焼くものと生地なしで焼くものの2種を作ります。忙しいときにはフランス人マダムたちもパイ生地なしで作ったりするそうです。そのパイ生地ですが、何とバルサミコ酢を加えます!!小麦粉、コーンスターチ少々、バター(かなりたっぷり)、全卵1こ、ここに隠し味としてバルサミコP9290514 salade verte酢大さじ1、砂
糖小さじ1、塩少々がはいります。バルサミコ酢をこのように使うのが目下フランスではトレンドなのだ
そうです。確かに焼き上がりはコーンスターチも入っているからでしょうか、サクサク感が際立って美味。フィリングの玉ねぎはすりおろしたしょうがといっしょにオリーブオイルで炒め、さらに赤ワインも加えて水分がとぶまで加熱し、こんがり焼き色をつけます。これを空焼きしたタルト生地の上に敷き詰め、卵、ミルク、生クリームを合わせた液を上から注いでオーブン(180℃)に入れて30分焼きます。玉ねぎの甘味がとてもおいしいキッシュの出来上がりです。

 

P9290502  oeufs a la neige

Oeufs à la neige(ウッフ・ア・ラ・ネージュ)

日本語では「淡雪卵」といいますが、まさにふわふわの今にも溶けてしまいそうな雪の塊を思わせるデザートです。フランスではどんな小さな
レストランでも扱っているとてもポピュラーなデザートだそうです。砂糖を数回に分けて加えながらしっかりと固く泡立てた卵白を大きなスプーンで適量すくっP9290525  oeuf a la neige dans l'assietteて、沸騰したお湯の中に落としてポシェします。両面を返したら布巾などの上に並べて水分を切ります。別に作っておいたクレーム・アングレーズの上に浮かべて冷たく冷やしておきます。その上からカラメルソースをかけていただきます。今回のように大きな器に入れて各自取り分けるか、一人用の小さな深皿に入れてもおしゃれです。冷たく冷やしておくのがお勧めです。こんなデザートが出てきたら、テーブルは歓声の嵐間違いなしです。

 

 

P9290527 financiers

Financiers au miel (蜂蜜のフィナンシエ)

「財界人、資本家」という意味のこのお菓子、その由来は諸説ありますが、パリの証券取引所を中心とした金融街で流行った菓子だからとか、長方形の形が「金塊・インゴット」に似ているからなどいろいろです。「金塊」が一番説得力あるかもしれません。
今日習うフィナンシエの材料もちょっと変わっています。今回は小麦粉ではなく全粒粉、白砂糖のかわりにブラウンシュガーと蜂蜜、アーモンドパウダー少々、バター、そし全卵ではなく卵白5個分を使います。とにかく混ぜて、お好みの型に流し込んで210℃のオーブンで10分焼けば完成。とても簡単で、しかも1週間くらいは缶などに入れておけば保存可能。卵白がはいっているからでしょうか、しっとりながら軽やかで、蜂蜜の優しい甘さが絶妙です。

 

フランス人マダム達の台所はお宝の山。便利そうな料理グッズや珍しい食材が毎回のように登場します。参加者の方が「どこで買ったんですか?」と聞くと、意外なことに「合羽橋」とか「イケア」、「コストコ」「ニッシン」というお答えがよくかえってくるのですが、本日のフロランスのキッチンで発見したお宝は残念ながらMade in Franceでした。

P9290517  pot de vinaigretteドレッシングボトル。上部のレバーをくるくる回すと中のドレッシングが見事に撹拌されます。ドレッシングを入れて冷蔵庫で保存するのにもちょうどいいサイズ。野菜の絵もかわいい。

 

 

 

 

P9290486  serviette「Bon appétit ! ( さあ召し上がれ!)」と書かれたナプキン。だまし絵のようなフォークもおもしろい。

 

 

 

 

P9290503  decoなべ敷でしょうか。「MENU DU JOUR, Qualité Extra, Médaille d’or ( 本日のメニュー、絶品料理、金メダル)」と書かれています。料理上手なマダムのキッチンだからこそ堂々と置いておける代物ですね。赤色がとてもきれいだったのでついパチリ。

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