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カルチャーサロン「フランス人マダムと行く合羽橋道具街ツアー」:講座ご報告(2015年9月29日)

10月 9th, 2015
カルチャーサロン「フランス人マダムと行く合羽橋道具街ツアー」:講座ご報告(2015年9月29日) はコメントを受け付けていません

P2201375  Kappabashi Land Mark第二回目の合羽橋道具街ツアー。今回のナビゲーターは料理サロンでお馴染みのベランジェール。なんと表参道から自転車でやってきました!!本当にフランス人の身体能力には脱帽です。合羽橋の交差点からスタート。巨大コックの看板で有名なニイミ店にまず入ります。入ったとたんに、数人の方の手にはすでに商品が。本当に安いので主婦の条件反射でついつい買ってしまう恐ろしいところなのです、合羽橋は。

ベランジェールがいつも買うという皿類は、白の陶器かトルコブルーの鉢など和食器です。フランスでは今や和食ブームに沸いていて、お土産に和皿など持っていくととても喜ばれるのだそうです。しかも合羽橋の食器は安い!!唯一重いのが難点ですが。料理レッスンでも、ベランジェールの料理には和食器が大活躍しています。和食器が和洋中なんでも使えるとは新発見です。日本人の食器棚には和食器から洋食器、中華用の食器まで並んでいますが、マダムたちのような使い方はスペース削減にも役立ちそうです。使い捨てのケーキカップやプラスティック製のヴェリーヌ容器など、前回訪れた店舗にベランジェールも入っていきます。人数の多いパーティーなどでは必須のアイテム。おしゃれな形のものもたくさんあり、紙皿、紙コップのイメージを変えさせます。また、「釜浅」にも立ち寄りました。様々な種類の包丁がきれいP2201405  magasin de Hocho  Kamaasaにディスプレイされていてここはまさに包丁の美術館。こちらでもおひとり、包丁をお買い上げ。5分も待てばその場で名前も彫ってくれます。英語やフランス語で包丁について説明してくれるスタッフもいるそうで、確かに外国人が次から次へと入店してきます。日本料理ばかりか、日本の職人技術が広く知られるようになったことは喜ばしいことですね。

 

いくつかこのように店舗を渡り歩いた挙句、前回同様、皆さまご持参の大きなバッグはパンパンに。フライパンの柄が収まりきらず飛び出しているカバンもあります。ここは料理愛好家にとっては偉大なるアミューズメントパーク。時の経つのも忘れて、気が付けば財布もすっかり軽くなっています。

昼食は前回と同じ「染太郎」を目指しましたが、なんと今日に限って休業の張り紙。なんという不運。そこで「喜久鮨」へ。ここはP9291912  magasin de couteaux  Kamaasa英語のメニューも外に出しているので外国人のお客さんも多い店。わざわざ夜の宴会用にセッティングしてあった2階の座敷に私たちのためにテーブルを作ってくださいました。感謝。寿司のほか、天ぷら重ね、刺身重ねなどの定食や穴子どんぶりなどもあり、値段も1000円前後と安い。お味のほうは値段に見合ったところかな、と思いますが、店の方の対応が親切で感じがよく、歩き疲れた私たちにはありがたい休憩場所となりました。

ベランジェールお勧めの喫茶店を最後にご紹介いたします。Sturdy StyleといP9291908  magasin des assiettesう一級建築事務所の建物の大通りに面した部分がその喫茶店「Bridge 」。しかしなんという不運。またもやこの日、このBridgeは休業日。2階部分には水牛かなにかのはく製が置かれています。(何しろ外のガラス扉越しにしか見えませんので、正確に何の動物なのか判然といたしませんが。)天井が高く、広々とした空間が印象的です。入口扉から入ると正面の奥深くにさらに大きなガラス張りの開口部があり、その向こうではこの建築事務所の方たちが立ち働いている姿がみえます。そのガラスの開口部がまるで薄暗い店内のムービースクリーンのように浮き立っているのが実に面白い。とてもスタイリッシュな喫茶店です。リンクを張っておきますので、ぜひ合羽橋へ行かれるときは、こちらにも立ち寄られることをお勧めします。町の雰囲気から異次元へ飛んで行ったような不思議な空間です。ただし、定休日(火・水)にはご注意くださいね。

Bridge  10 :00 ~ 19 :00    火水定休台東区松が谷3-1-12

http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13141452/dtlphotolst/3/smp2/

カルチャーサロン, カルチャー講座, フランス語, 外国語

料理サロン:講座ご報告(2015年9月17日)

9月 26th, 2015
料理サロン:講座ご報告(2015年9月17日) はコメントを受け付けていません

P9171876  salon et salle a manger

夏休み明けのサロンには8人もの方々が参加してくださいました。あいにく雨脚の強い悪天候ではありましたが、ひとたび家の中に入ってしまえば、こんな料理日和はありません。キッチンの大きな窓ガラスに雨の滴が当たっては流れていく向こうに、木々の緑とビル群と鈍色の雲の流れる空がまるで絵画のように控えています。キッチンのカウンターには、本日の主役の野菜と果物がこれまた静物画と見まがう静謐さで私たちを待ちうけています。リビングで全員の記念写真をとります。イタリアンテイストの色調にまとめられたおしゃれな空間には、コンタンポラリーアートの巨大なポートレートやオブジェが美術館さながらに飾られています。ぜひまねをしたいところですが、そのためにはこの広々とした空間がまず必要です。よく日本人の方がおっしゃいます。「絵は大好きなんだけど、飾るカベがないの。」そう、日本人の家は本棚、タンス、テレビ、サイドボードなど本当に家具が多いですね。大きな絵を飾るスペースがなくなるのも当然。そういえばベランジェールのリビングにはテレビが見当たりません。ソファーと椅子とテーブルの他には、棚が少々あるだけ…。すっきりしているわけです。今度テレビがどこにあるのか聞いてみなくては…。

P9171842  legumes pour la terrine

P9171843  peches

 

 

 

 

 

さて、本日のレッスンで習う料理は以下の3品です。

 

P9171888 terrine sur l'assiette

Terrine de Légumes confits(野菜のコンフィ、テリーヌ)

アントレは野菜のテリーヌ。スライスしたズッキーニは塩コショウを振ってオリーブ油をたらし、そのまま電子レンジで軽く加熱します。なすは皮をむいてさいの目にカット。オリーブ油で松の実とにんにく、玉ねぎのみじん切りを炒めたところになすも加えて炒め、水も加えてフタをして蒸し煮にして、ナスをキャビア状にします。パプリカはピーラーで薄く皮をむき、くし型にカットしたものをオリーブオイルと一緒にフライパンでしんなりするまで炒めます。パプリカの皮は、グリルやオーブンで焼いたりしてむくことが多いですが、ピーラーを使うと、パプリカ本来の美しい色をとどめることができます。次にトマトのクリソースを作ります。フライパンでみじん切りの玉ねぎを炒め、トマトの果肉を加え、塩こしょうで味を調えます。ミキサーにかけて水を加え、バルサミコ酢少々と刻んだコリアンダーを加えます。水にふやかした板ゼラチンも加えて再度加熱してゼラチンをよく溶かします。テリーヌ型の内側をラップでしっかり覆います。(型から外すときとても楽です。)型の底にまずズッキーニを切り口が平行になるように並べ、次にナス、パプリカ、トマトのクリソースという順番で重ねていきます。冷蔵庫で4時間冷やしておきます。

いただくときに型からはずし、銘々の皿にロケットサラダをしいて厚めにカットしたテリーヌをのせます。トマトソースのほのかな酸味といろいろな野菜の異なる食感が楽しめます。夏の暑さに疲れた胃袋にやさしい滋味豊かな一品です。

 

P9171898 saumon en papillote

Saumon en papillote, sauce mousseline (サーモンのパピヨット、ムスリーヌソース)

メインディッシュはサーモン。クッキングシートの上にサーモンの切り身をのせて、塩こしょうをふり、オリーブ油もまわしかけます。シートの両端をキャンディーのように絞ってタコ糸でしばります。180℃のオーブンで15~20分焼きます。魚料理はやはりソースが決め手となります。本日のムスリーヌソースは絶品です。バターを180g、卵黄3個、レモン汁一個分、塩こしょうを湯煎で混ぜ合わせます。マヨネーズくらいのとろみがついたら火からおろして固く泡立てた生クリームと合わせます。大量のバターに生クリーム、お約束のフレンチソース。たまにはこんなリッチなソースも目をつぶっていただきましょう。本当に絶品!!!

P9171902  Sabayon de peches (2)

Sabayon de Pêches (桃のサバイヨン)

 

新鮮な桃が手に入ったら是非トライしたいデザートです。桃は適当な食べやすいサイズにカットしておきます。次にソースを作ります。卵黄にレモンの皮、砂糖、バニラビーンズそして白ワインも加えます。その間絶えずしっかりと泡立て続けます。次に湯煎にかけてさらに分量が2倍か3倍に膨らむまで泡立てます。このソースを桃の上に回しかけ、ローストしたアーモンドの薄切りを散らして出来上がり。バニラの香り高い上品なサバイヨンソースは決して桃の富貴な香りを殺さず、混然とまじりあって限りなく美味。

P9171853  cours de cuisine今日は3種のソースを習いました。トマトのクリソース。泡という意味のmousse(ムース)を語源としたムスリーヌソースはその名の通り軽くてなめらか。サバイヨンソースは温かいうちに果物や菓子にかけていただきます。まさにソースに始まり、ソースで終わるフレンチコース。ベランジェールの料理は素材本来の味を大切にし、ソースは美味ながら、素材を引き立てる脇役に徹しています。みんながメインディッシュの肉や魚になることを目指している今のご時世に、肉や魚をおいしくするソースみたいな人生もあってもいいかも、と深く思うのでした。

 

 

カルチャー講座, フランス情報, 料理サロン

カルチャーサロン「スウェーデンを知るⅡ」:講座ご報告(2015年6月25日)

6月 28th, 2015
カルチャーサロン「スウェーデンを知るⅡ」:講座ご報告(2015年6月25日) はコメントを受け付けていません

 

P6251754  salon

梅雨というのに素晴らしい晴天。しかも真夏のような暑さです。広尾駅から15分ほど歩くとグニラの家があります。すっかり夏姿のグニラがにこやかにBonjour (こんにちは!)と扉をあけてくれます。彼女はスウェーデン人ですが、フランス語も英語も母語並みに話せます。日本語もちょっと分かるのです。北欧の人たちの言語能力は本当に素晴らしいです。

さて本日は去年5月に開かれたスウェーデンカルチャーサロンの第二弾。前回同様にスウェーデンの地理、自然、社会などのプレゼンに加えて、歴史と文学、アート、音楽の紹介も加わります。皆様の到着はまさに12時、ランチタイム。グニラが準備してくれたスウェーデン料理をまずは味わうことにいたしましょう。

P6251756  salle a manger

白地に赤と青のストライプが入ったテーブルクロスにグリーンのナプキンと白い皿。シンプルですが、清潔感溢れるテーブルです。そこでいただくのはGratin de Saumon(鮭のグラタン)。

P6251758 gratin de saumon

スライスしたポテト、サーモン(スモークサーモンでもOK)、輪切りにした玉ねぎ、ディルの順に耐熱皿に重ね、卵とミルク、生クリーム、塩こしょうを合わせた液を流し込んで、中火のオーブンで45分ほど焼けば出来上がり。至極簡単ですが、とってもおいしいのでびっくりしました。いただくときに溶かしバターの熱々を上からかけるのがポイントかもしれません。「いい塩梅」とはこのことかというお味で、皆様、勧められるままにお代わりに手が出ます。白ワインも冷えていてグラタンによく合います。グリーンサラダもお変わりが続出。「まだたくさんあるからどんどん召し上がれ!!」と台所からサラダの追加が登場。

P6251760  gratin de saumon sur l'assiette

その後これでもか、とばかりにグニラお手製のデザートが。バニラアイスにルバーブをジャム状に煮込んだソースをかけ、pâte d’amande(マジパン)をすりおろし器でけずったものを軽くローストして上から散らします。ルバーブの赤が美しく、マジパンのカリカリとした食感も楽しい。太いサラミのような形状をしたマジパンは初めて見ました。フランスから持ってきたようです。アーモンドを砕いたものよりソフトで主張しすぎずいい脇役に徹しています。グニラのゆったりとしたサービスで、皆様もすっかりくつろぎ、お腹も満たされたところで、リビングへ移動して、今度はスウェーデン紹介です。

P6251761  glace au rhubarb

今回初めて紹介されたスウェーデン人画家Carl Larsson(カール・ラーション)。ご存知の方もいらっしゃいましたが、知らないという方も多くいらっしゃいました。私も初めて知りました。彼が描いた家族と家の水彩画がステキです。非常に貧しい家に生まれたものの、天賦の絵の才能を認められ、結婚して7人のこどもに恵まれ、仕事も順調だった時代の水彩画集「私の家」は、家族の風景だけでなく、彼の妻の手になるインテリアが今見ても魅力的。ウイキペディアのリンクを以下に貼りました。どうぞ覗いてみてください。子供たちも可愛くて、気持ちがホンワカしてきます。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

次に文学。1909年のノーベル文学賞で女性の受章者第一号になったのがスウェーデン人だったってご存知でしたか?Selma Lagerlöf(セルマ・ラーゲルレーヴ1858-1940)。彼女の名前は知らなくても、彼女の作品「ニルスの不思議な旅」はテレビアニメでご覧になっていた方も多いかと思います。いたずらばかりしている腕白小僧ニルスが妖精に小人にされ、ガチョウと一緒にスウェーデンを旅する物語です。実はこれは子供たちに地理を学ばせるためにと依頼を受けて書かれた物語なんだそうです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B4

あの有名なABBAもスウェーデン人のグループだったんですね。このグループ名は4人の名前の頭文字をとってつけられたとか。しかも彼らが二組の夫婦だったとは知りませんでした。全盛期の後、彼らは2組とも離婚してしまったそうですが、仕事もプライベートも何もかも一緒では公私の切り替えも難しく、大変だったことでしょうね。

その他、前回と同様男女平等、社会福祉システム、王室等々面白い話満載で、アッという間に時間が過ぎてしまいました。

「さあ、それではフィーカに食堂へ戻りましょう!!」とグニラ。Fika(フィーカ)とは「甘いお菓子といっしょにコーヒーを飲む」という意味でいわゆるコーヒータイムのスウェーデン語。もとの意味は「コーヒー」だったそうですが、今は「フィーカ」と言えば「お菓子とコーヒーで一休み」、オフィスでも友達とでも家庭でも、時間に決まりはなく、朝からフィーカ、ランチのあとにフィーカ、夕方にフィーカとスウェーデン人はよくコーヒータイムをとるようです。

P6251767  gateau de chocolat au noix de coco

P6251771  rouleau de gateau chocolat

フィーカにつきものの甘いお菓子、本日は2品。「ココナッツチョコレートケーキ」と「チョコレートロールケーキ」。ロールケーキのほうは小麦粉の代わりにコーンスターチを使うのだそうで、生地にサクサク感があります。どちらもチョコレートたっぷり、バターたっぷり。体重計が目の前をチラチラしましたが、エスプレッソと一緒にいただく誘惑には勝てません。

P6251774  gateaus sur l'assiette

参加者の方から「スウェーデンの国旗にはどんな意味があるんでしょう?」という質問がでましたが、グニラは「あら、そう言えば何の意味かしらね?知らないわ。」と答えていました。確かに身近なものだけに余り意味など考えませんよね。ちなみに後で調べたところ、「青は澄んだ空、金色はキリスト教、自由、独立を表す」そうです。ところで日本の国旗についてはご存知ですか?ついでに調べてみました。聖徳太子の時代から「日出ずる国」と称したように「日DSC_0092の出の太陽を象徴」。それは日本人のほとんどがそのように説明できることでしょうね。しかし、「赤は博愛と活力、白は神聖と純潔」だそうです。知りませんでした。

それから嬉しいニュースです。グニラの日本滞在があと2年延びました。99%帰国と言っていたので今日はau revoir (オルボワール:さようなら)を言わなければならないと思っていましたので、本当によかったです。スウェーデンの大自然のようにおおらかで、温かいハートを持つグニラのファンが今日もまた増えたようです。盛りだくさんカルチャーサロン、皆様楽しんでいただけたようです。Merci ,Gunilla !

カルチャーサロン, カルチャー講座, フランス語

料理サロン:講座ご報告(2015年6月19日)

6月 27th, 2015
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P6191693  salle a manger et salon (2)

梅雨本番。朝から小ぬか雨が降り続いています。駅からベランジェールの家まで近いのはこんな時はありがたいです。ベランジェールのリビングは、今日のような雨の日でも大きく全面に開いた窓から光が差し込んでいます。ガラスやメタリックなものをインテリアに使っていること、オレンジや赤と言ったビビッドな色使いもまた部屋の明るさに一役買っています。

P6191681  Legumes d'ete

今日のテーマは「夏の野菜と果物」。見るからに体によさそうなつやつやと光る野菜たちがキッチンでお出迎えしてくれます。

P6191724 charlotte de courgette et couli de tomate(2) Charlotte de Courgettes au Chèvre

(ズキーニと山羊チーズのシャルロット)

スライサーで薄く縦長にズッキーニをスライスし、オリーブオイルで軽く両面焼いたものを、小さなボールの内側に並べます。山羊チーズはよくこねてから、ハーブ(ミント、コリアンダーなど)、みじん切りのたまねぎ、にんにく、塩こしょうを加えてよく混ぜます。これを小さなボール状にスプーンですくって先ほどのズッキーニで包みます。トマトのクリソースは、缶詰のトマトをミキサーにかけただけ。トマトがたくさんあるときは、同様にミキサーにかけておけば、パスタソースにも使えますし、そのままジュースとしても飲めます。冷凍も大丈夫。最後にバジルの葉を飾って出来上がり。コリアンダーの香りは好き嫌いがありますが、このチーズはミントが大量に入っているので全く気になりません。ミントの香りのあとからコリアンダーのちょっとエキゾティックな香りがアクセントに。簡単ですが、とてもおしゃれな一品に仕上がりました。

P6191733 legumes farcis cuits

Légumes  farcis

(野菜のファルシ)

Farci(ファルシ)は「詰め物」という意味。今回は夏野菜に挽肉やお米をつめてオーブンで焼きます。挽肉には炒めたみじん切りのたまねぎ、にんにく、ハーブ(バジル、コリアンダー、パセリ)、たまご、塩こしょうを加えてよく混ぜます。トマトのヘタの部分はカットし、パプリカは縦半分に切ります。それぞれの底に米少々を入れ、挽肉をしっかり押しながら詰めます。トマトのヘタの部分ものせてオーブン205℃で40分ほど焼けば出来上がり。銘々の皿に野菜をのせ、付け合せにはライスを。オーブンで焼いた際に皿の底にたまった野菜や肉から出た汁をライスにもかけていただきます。肉はハーブの香りをまとって爽やか。野菜のエキスも吸ってなんともやさしく美味。

P6191735  legumes farcis avec du riz

 

P6191740  mousse de mangueMousse de Mangue

(マンゴームース)

マンゴーはミキサーにかけてピューレ状にします。水でしとらせた板ゼラチンは少量のレモン汁を煮立てた中に入れて溶かします。マンゴーピューレにゼラチン、ヨーグルト、砂糖を加えてよく混ぜます。次に生クリームをかたく泡立てて、ピューレの中に加え泡をつぶさないように静かに混ぜ合わせます。これを型にいれて冷蔵庫で4時間以上冷やしておきます。今回はマンゴーを使いましたが、イチゴや桃でもおいしいそうです。甘さは控えめでマンゴーの酸味が大人のデザートです。レモンのフィナンシエと一緒にいただきます。

P6191700  financiers cuits

Financiers au Citron

(レモン風味のフィナンシエ)

Financier(フィナンシエ)というこのお菓子、形は基本的には長方形。意味は「金融」。金の延べ棒の形に似ているからとか、金融街の紳士たちが仕事の合間につまみやすいように考案された形だからとも諸説あります。ベランジェールは小さい丸型に焼いたりもするそうです。つまり型はお好みでOKということのようです。作り方はとても簡単。小麦粉に砂糖、アーモンドパウダーを入れて混ぜ合わせます。メレンゲも加え、溶かしたバター、レモン汁とレモンの皮も加えて混ぜます。バターを塗った型に流し込み、240℃のオーブン中段で5分焼き、その後温度を210℃に下げてさらに10~15分焼きます。オーブンから出したらすぐ型から出して冷まします。このフィナンシエ、ベースになる生地に蜂蜜を入れたり、抹茶をいれたり、チョコレートを加えたりといろいろな味が楽しめます。缶などに入れておけば保存もききますので、何種類が作っておいてコーヒータイムに楽しみたいですね。

P6191742  pivoines

外は雨が相変わらず降っています。でも私達はおいしいお料理でお腹はいっぱい。楽しい会話で胸もいっぱい。とっても幸せな気分になりました。夏休み明けの再会を誓ってBonnes Vacances !!(ボンヌ・バカンス!!)ベランジェールが大好きという芍薬のつぼみが、私たちが帰るころには開き始めています。温かくてサンパな午後のひと時に花もきっと興味深々だったに違いありません。P6191707 cours

カルチャー講座, フランス語, 料理サロン

料理サロン:講座ご報告(2015年6月9日)

6月 15th, 2015
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PB180776  Entrance遂に昨日から梅雨に突入。暑さに湿気が加わるようになり、肌のベタベタ感が嫌な季節の始まりです。今日はフロランスの最後のサロンです。この道も、この扉も今日が見納め…とちょっと感傷的になります。次の赴任地のシンガポールに下見に行ってきたフロランスは、日曜日に日本にもどってきたばかり。それなのに私達のために料理の準備をして待っていてくれました。今回が最後とあって、今までに参加された方々が名残を惜しんで集まりました。

 

 

 

 

P6091629  verrines avocats crevettes et fromage

Verrines  avocats  crevettes  et  Fromage frais

(アボカドとえびとクリームチーズのヴェリーヌ)

涼しげなガラスの容器にアボカドのピューレ、えび、クリームチーズを順番に入れて層を作っていきます。グリーン、ビンク、白の層が美しい。最後にアボカドのピューレを絞り袋に入れてデコレーション。カクテルシュリンプも飾り、ライムのいちょう切りを飾れば出来上がり。初夏のおもてなしにピッタリです。

P6091623  finition de couches de verrines P6091619  creme en pommadeP6091617  couches de verines

 

 

 

 

 

 

P6091640  morceau de quiche

Quiche  lorraine

(キッシュ・ロレーヌ)

フランス人家庭の定番料理です。キッシュにはいろいろな種類がありますが、キッシュ・ロレーヌといったら、パイ生地に基本のタマゴ、生クリーム、ミルク、そしてLardons(ラルドン・豚胸肉の塩漬け)ですが、日本ではこのラルドンが手に入らないので、本日はハム三種で代用しています。ベーコンでもOKです。これに塩こしょう、忘れてならないのはナツメッグ。このほかチーズを入れる家庭も多いですが、フロランスのはチーズなし。スレンダーな彼女の秘訣はこのあたりにあるのかも…。出来上がりはフワフワのやさしい味。きっとフランス人の「おふくろの味」ってこういうのなんでしょうね。キッシュには、その他サーモンやエビ、きのこ、ほうれん草などアイデア次第でバリエーション豊富です。

P6091608  ingredients pour Quiche LorraineP6091611  mettre du jambon sur la tarteP6091637  Quiche Lorraine

 

 

 

 

 

 

P6091641  assiette de dessert

Cake au chocolat

(チョコレートケーキ)

チョコレート職人のフロランスが作るチョコレートケーキは興味深々です。特徴は勿論カカオ70%以上のチョコレートを使うほか、砂糖とその半量ぐらいの蜂蜜を使うこと。その他、卵、生クリーム、小麦粉、ベーキングパウダー、アーモンドパウダー、カカオパウダー、バターとリッチな材料が入ります。オーブンで焼く時は、まず200℃で5分表面をしっかり焼き、次に155℃に温度を下げてゆっくり35分ほど焼きます。温度を下げる前にケーキの上部表面に縦に切り込みを入れます。こうすればあちこちに裂け目ができずきれいな仕上がりに。焼き上がったらすぐ型からはずします。
食感はかなりズッシリしています。あれだけの材料が入っているのですから当然ですね。一切れいただけば「チョコレートを食べた!」という満足感がこみ上げてきます。

Soupe  de  fraises au basilic

(いちごのスープ、バジル風味)

これは本日のレシピーの中でも一番斬新なものでした。イチゴとバジル???と想像のつかない組み合わせですが、調理は超簡単、そして超美味。是非お試しください。
イチゴ500g(フロランスの冷凍のものを使用)と砂糖80g、レモン汁1/2個分、バジル4茎(この量はお好みで増減してください。)をすべてミキサーに入れて撹拌するだけ。バジルの代わりにミントを使ってもいいそうです。また夏以外でもイチゴとバジルを冷凍保存しておけば、いつでもこのスープは作れるとも。これを読まれた方にはちょっと未知のお味かと思いますが、是非上記分量にてお試しください。本当においしゅうございました!
このほかにフルーツのブロシェットにチョコレートソース(チョコレート250gを温めた生クリーム100㏄、ミルク100㏄の中に加えて混ぜるだけ)を添えた一品を加えてassiette de dessert(デザートの盛り合わせ)の完成です。

 

P6091614  cours (2)2年に渡り、キッチンとリビングを開放してフランスの家庭料理を教えてくれたフロランスですが、参加者の方のなかには、「おそうじとインテリアのことをもっと習いたかった」という声もありました。本当に美しい住まい方のお手本のようなフロランスの家でした。きちんと選んだオブジェをスペースを大事にしながらディスプレイすること、日本のリビングにありがちな思い出の品が所狭しと並べられているのとは大違い。そういえばフロランスのリビングには日本のものが見当たらなかった気がします。シンガポールのリビングには何か日本のオブジェが登場するのでしょうか…?シンガポールから届くフロランスの便りを楽しみに待つことにしましょう。

カルチャー講座, フランス語, 料理サロン

料理サロン:講座ご報告(2015年5月22日)

5月 31st, 2015
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P5221548  table

今日はマリオンの最後の料理サロン。ついに帰国が決まりました。参加者の皆さんも声をそろえて「残念!!」 仕方ありませんね。C’est la vie. 今日は存分に楽しみましょう。
本日のテーブルクロスはアルザスのものだそうです。縁にチェックの柄の別布が縫い合わされていて、中央にはブルーの幾何学模様の花が刺繍されています。テーブルに置かれた深いピンクの芍薬が引き立ちます。ナプキンはタイの女性支援団体がチャリティーで販売しているもの。手刺繍でアジア風の寺院や人物、アクセサリーなどが施されています。「さくら」のデザインもあるのよ~、とマリオンが奥の部屋から持ってきたのは、未使用の糊のパシッときいた同様のナプキンの山。どれだけチャリティーで買ったのやら!

さて最後のレッスンは何人かの方からリクエストのあったリエットを含めて4品。いつもの手際の良さでマリオンの料理は進んでいきます。

P5221585  salade tiede de lentilles

Salade tiède de Lentilles (レンズ豆のサラダ)

 1時間ほどぬるま湯につけておいたレンズ豆を、玉ねぎのみじん切りとにんにく、にんじんを賽の目にカットしたもの、タイム、ローリエといっしょにバターで炒め、そのあと何と白ワイン「1本」分を注いで煮込みます。ほとんど水分がなくなるまで煮たら、温かいうちにドレッシングをかけてなじませます。スモークハムの輪切りやスモークハム、スモークサーモンと一緒にあえてもいいそうです。今回はスモークサーモンと合わせました。レンズ豆の食感は思いのほかしっかりとしていて、日本の柔らかい煮豆とはまた違ったおいしさです。「健康にもとてもいいのよ!」とマリオン。少量でも結構の満腹感。砂糖を使わずカロリ―控えめ。ダイエットにいいかもしれません!!

P5221558 lentilles

P5221560  cuire lentilles avec du vin blanc

P5221576 lentilles cuites

 

 

 

 

 

 

 

P5221588  rillettes de porc maison Rillettes de Porc maison (ポークのリエット)

 再登場のリエット。これは本当に簡単で、たくさん作って冷凍保存がきくのでとても便利。といっても次から次へと解凍していただいてしまうので、すぐなくなってしまいますが。自家製のリエットを食べると、市販の瓶詰のリエットは脂ぽくってちょっと手が出ません。豚バラ肉を使っているのですが、脂肪が気にならずさっぱりしているのです。参加者の方一同「これはオイシ~イ!!」。(作り方はスタッフブログ:2014年2月13日の料理サロン報告を参照してください。)

 

P5221592  pate de campagne

Pâté de Campagne maison (パテ・ド・カンパーニュ)

これが自家製で食卓に並んだらちょっと鼻高々になれそうです。しかも作り方は超簡単。

P5221556  viande et foie豚肉500gと豚レバー150gをミンチにかけます。今日は豚バラ肉の塊を使いましたが、フランスでは豚の首のところの肉を使うのだとか。ミンサーがない場合は豚挽肉を使ってもOKですが、出来るだけ脂の多い部位を挽いたものを選んでください。脂身が少ないと、焼き上がったときパテがパサパサしてしまうようです。また、この肉を挽いたところに加える調味料の分量が重要だそうです。肉500gに対して塩13g、こしょう5g、砂糖9gが黄金比率らしいです。エシャロットとにんにくのみじん切り、コニャックかポルトー、卵一個も肉に加えてよ~く混ぜ合わせます。沢山つくってしP5221557 pate de campagneまったら、冷凍できます。火にかけない状態のものをそのままテリーヌ型に入れて冷凍し、必要なときに冷蔵庫で解凍、オーブンで焼けば出来上がり。

 

 

 

 

P5221596 Flan Patissier

Flan Pâtissier (フラン・パティシエ)

「お菓子屋さんのフラン」という名のこのお菓子、実際フランスでは菓子店でよくみかけるものだそうです。卵、ミルク、砂糖、コンスターチ(または小麦粉)、ヴァニラでクリームを作り、タルト生地の中に注ぎ入れて焼き上げます。カスタードクリームの焼菓子というのが近いでしょうか。ブルターニュにもfarというよく似たお菓子があります。今回はクリームだけをタルト生地に流し込んで焼きましたが、プラムなどのお菓子をいれてもいいそうです。ほんのりと甘くて、フワフワかと思いきや、案外しっかりと焼き上がっていて、日本の羊羹やういろうのような食感です。エスプレッソと一緒にいただく幸せのひととき!!

P5221563  preparation du flan

P5221570 verser la creme dans le moule      P5221568  cuire la creme de flan

 

 

 

 

 

「キティーはエロイ??!」

食卓ではしばし「プリクラ」が話題に。一度もプリクラに挑戦したことがないという参加者の方も多かったのですが、マリオンの話では今や日本在住のフランス人の間ではこのプリクラは大人気とか。そういえば、どこかでフランスへ帰国が決まった友人夫婦のためにその友人たちがプリクラで撮った自分たちの写真をアルバムにしてプレゼントしていP5221604  morceau du flan patissierるのを見たことがありました。ひげを垂らした男性や、まつ毛がビヨ~ンと上下に伸びてビックリ眼の女性とか…思わず笑ってしまいます。今は高機能になって、目の大きさや形まで好きなタイプにできる機種もあるとか。もはや誰の顔??というより○○さん似のプリクラ美人というべきでしょうか。更にマリオンが見せてくれたのがインスタントカメラ。プリクラのようにいろいろな細工ができるカメラだそうです。「エロキティーのデザインのもあるのよ。」とマリオン。「エロ???」「エロいキティーちゃん??」一同耳を疑いました。いや待てよ…ローマ字で書くと「Hello Kitty 」…そうだそうだ、フランス人のまたもや「問題のH」の発音!フランス語のアルファベットにも勿論「h」はあるのですが、これが日本語、英語、ドイツ語のようには発音しないのです。厄介なことに「ha」は「ハ」ではなく「ア」、「hi」は「イ」、「he」は「エ」、「ho」は「オ」というようにことごとく「h」が落ちてしまいます。それでフランス人のマリオンは「ハロー」の部分をフランス語風に発音して「エロー」と言ったのでした。ヨーロッパにはキティーちゃんのアダルト向けバージョンがあるのかと一瞬びっくりさせられましたが。

そんなこんなで毎回楽しい会話とおいしい料理で幸せな時間を提供してくれたマリオンのサロンもこれで終わりです。昨年の秋にお母様が亡くなられて一時帰国したものP5221552  coursの、帰ってきてすぐに予定の料理サロンを開いてくれました。「大丈夫?」と心配したのですが、「il faut avancer.」(前に進まなくちゃ。)という答えが返ってきました。日本の生活もその言葉通り、好奇心をもっていろいろなことにチャレンジし、日本人の私達より日本のことを知っている「頼りになる」フランス人マダムでした。

 

ありがとう、マリオン!!またどこかでいつか再会できることを願ってさようならは言いません。À bientôt ! じゃまたいつかそのうちにね!

 

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アートサロン「19世紀の画家という職業・後編」ご報告 2015年4月18日

5月 5th, 2015
アートサロン「19世紀の画家という職業・後編」ご報告 2015年4月18日 はコメントを受け付けていません

今回は後編。アカデミズム絵画が忽然と消えてしまったその訳は? まずはアカデミズムのシステムについてのおさらい。 1665年にルイ14世がAcadémie Royale(アカデミー・ロワイヤル:王立アカデミー)を創設。デッサン力を最重要視した教育の中で、Prix de Rome(ローマ賞)というコンクールも作られました。これは1968年まで続きますが、この賞に輝いた画家の中で後世まで名をはせたのはIngres(アングル)だけ。フランス革命後も、ナポレオンによってAcadémie des Beaux Arts (アカデミー・デ・ボ・ザール)が設立され、このアカデミズムのシステムは継承されていきます。アカデミズム芸術では高度なデッサン力と構図力でギリシャ・ローマ風の美が追及されました。ナポレオンの時代には、政治的なプロパガンダのツールとしても利用されましたが。パトロンの発注によって絵を描いていた画家たちは、描く絵画によって階層分けされていきます。「売れっ子画家」になるための門戸も依然として狭いものでした。 1-1850-Prix de Rome-Bouguereau-Zenobia_Found_by_Shepherds_on_the_Banks_of_the_Araxes William Bouguereau :Zénobie retrouvée par les bergers sur les bords de l’Araxe , 1850 (Prix de Rome で一位を獲得した作品。あらゆる線が内側にうなだれたカーブを描いて悲しみを強調。杖の曲線もそのひとつ。)

そんな美術界に変化をもたらしたのはインクとリトグラフ(石版印刷)の出現です。印刷技術の発達のおかげで、当時台頭してきたブルジョワジーたちが絵画市場の一大顧客となっていきます。キャンバスやチューブ入りの絵の具も出回るようになると、製作される絵画の数も膨大になりました。 13 A-Litho (リトグラフの出現:大量の印刷が可能になり、一般市民にも手が届くようになる。)

レンタル絵画というのもこの時期に出現しています。かつての王侯貴族にかわって、ブルジョワや一般市民が買い手となったこの時期から画商が現れます。同時に批評家という職業も生まれます。彼らは展覧会などを多く開き、新しい視点から人々に絵画を紹介するようになりました。アンチ・アカデミズムの作品がもてはやされ始めます。今や画商や批評家の後ろ盾がなければ有名にはなれないという新しいシステムの前に、古典的なアカデミズムは次第に忘れ去られていきました。アカデミズムの多くの作品はアメリカへと渡って行き、かろうじて消滅の危機を逃れています。美術館からも美術書からも姿を消してしまったアカデミズムの絵画たちですが、その絵画の高い完成度や美しさを目にする機会に恵まれた今回のアートサロンで、アカデミズム絵画がまた見直される日があるかもしれないという思いを強くいたしました。この後は皆様にもサロンの時と同じようにアカデミズムの絵画をじっくり味わっていただきたいと思います。残念ながらここに載せられる数はほんのごく一部になってしまいますが、どうぞお楽しみください。アカデミズム絵画をみるとき知っておきたいのがジャンルの階層です。 絵画のジャンルのヒエラルキー: 絵画のテーマによって階級分けされていました。 1)歴史をテーマにした絵画:中でもAllégorique ―寓意的なテーマが最上位。その下に歴史、戦争などのテーマが並ぶ。 2)肖像画 3)風景画:その中でも海をテーマにしたものは格が上になる 4)動物画 5)静物画

 

1-1881-L'Aube

William Bouguereau :   L’aube , 1881 (夜明けの光を表す女性の優美なポーズ: 寓意画)

2-1882-Humeur nocturne

William Bouguereau : Humeur nocturne,  1882 (こちらは夜の闇をまとった女性像。ドガはこのブグローの絵画からbouguereauterという動詞を作った。「ブグローのような冷たい絵画を描く」という意味:寓意画)

16-Couture

Thomas Couture : Décadence de Rome , 1847 (典型的な triangle académique。三角形の構図はアカデミズム絵画の特徴。中央の彫像を頂点として左右対称の構図になっている。群像の頂点へと向かう曲線、直線にも注目:歴史画)

 

4-1863-Cabanel-Naissance de Venus

Alexandre Cabanel: La naissance de Vénus, 1863 (この絵はナポレオン3世によって買い上げられた。)

 

5-1865-Cabanel-Napo III

Alexandre Cabanel : Portrait de Napoléon Ⅲ, 1865 (同画家によるナポレオン3世の肖像画。)

 

5-1894- Rochegrosse-ChevalierFleurs

Jeorges-Antoine Rochegrosse :  Le chevalier aux fleurs, 1894 (ダニエルお気に入りの一枚。騎士の鎧の胸に風景が映っているのもおもしろい。)

 

1-1859-Troyon

Constant Troyon :  En route pour le marché , 1859 (戸外の光と羊を連れて市場へと赴く農民の姿。テーマは日常生活へと移っていく。)

 

2-1864-Tissot-Japonaise

James Tissot :  Japonaise au bain, 1864 (どうみても日本人ではないが、日本のものと思われる(?)品々に囲まれた女性像。後の印象派画家たちに与えた浮世絵の影響がここでも垣間見える。)

 

 

P4181541  conference

アートサロン, カルチャー講座, フランス語

料理サロン:講座ご報告(2015年3月7日)

3月 17th, 2015
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今日のフロランスの料理サロンのテーマは「電子レンジで作るおもてなしフレンチ」

スピーディーに作れて美味しい料理となれば、期待も増します。参加者の方々もキリリとエプロンをして、いざキッチンへ。

P3071475  saumon et mousse de courgette

Saumon à la mousse de Courgettes aux micro-ondes

(電子レンジで作るズッキーニのムースとサーモン)

P3071426  courgettesこの季節につやつやの立派なズッキーニがすでに洗って準備されています。こんなにたくさん使うなら旬の夏がピッタリ??冬でもたまに見かけますが、結構いいお値段です。そのズッキーニを電動スライサーにかけます。これだけの量を包丁でスライスしていくのは相当大変そう。またもやこの機械が欲しくなります!!ディルとミント、にんにくとともにオリーブオイルで炒めて塩こしょうをふり、冷ましておきます。次に全卵と生クリームP3071435 robotをよく混ぜわせたら、冷ましておいたズッキーニを加えます。ラムカン型の底には硫酸紙を円形に切ったものを敷きます。こうすることで型からきれいにはずすことができます。型の側面にスモークサーモンをはりつけて、そこへズッキーニの液を流し込みます。型の縁より少し下くらいまで注いでから、電子レンジで2~3分加熱します。レンジの強度により時間は加減します。また型の大きさや深さによっても加熱時間は変わります。

P3071456  courgettes avec des herbes sauteesサラダを敷いた皿に焼き上がったムースを型からはずしてのせます。温かいうちにいただきます。ズッキーニ自体はくせのない野菜ですが、ミントやディルを加えることで爽やかな風味が加わり、スモークサーモンの塩味がアクセントのおしゃれな一品に仕上がりました。

 

P3071457  fond du ramequin

P3071459  tapisser du saumon

P3071461  verser la preparation dans les ramequins

 

 

 

 

 

 

 

P3071479  galette de pommes de terre cuite

              Galette de Pommes de terre au micro-onde

(電子レンジで作るじゃがいものガレット)

P3071438 pommes de terre rapees皮をむいたじゃがいもと玉ねぎをまたもや電気スライサーで細かい拍子切りにします。これも手で切るのは結構大変そうです。切ったじゃがいもと玉ねぎをボールに入れ、ミルクとオイル、溶き卵、塩、こしょう、ナツメグを加えて味を調えます。次にオイルを塗り付けたグラタン用の耐熱皿(少し深さのあるもの)に流し込んで、表面を平らにします。レンジ強で20分ほど加熱します。ターンテーブルのないレンジの場合には途中で皿を半回P3071480 morceau de galette転させて均等に加熱するようにします。温かいものをいただくため、切り分けるまで、オーブンのグリルできれいな焼き色をつけながら温めておきます。家庭ではメインとしていただくこともあるようですが、付け合せとしてもよさそうです。オーブンで焼いたら焼き色もこんがりつくし、食卓にのせるまでそのまま保温しておくことも可能に思います。ただ電子レンジはオーブンのように熱を放出しないので、暑い夏の料理法としては最適です。

 

P3071481  gateau chocolatGâteau Chocolat Ultra rapide (micro-ondes )

(ガトーショコラ ウルトラクイック)

P3071431  moule de gateau chocolatフロランスはさすがチョコレート職人だけあって、チョコレートを扱う腕は天下一品です。これは本当に超簡単レシピです。しかも美味!!

チョコレートとバターを電子レンジで1分ほど加熱してやわらかく溶かします。卵と砂糖をボールの中に入れて、空気をいれるように泡立て器でよく混ぜ合わせます。そこへ先ほどのチョコレートと小麦粉、ベーキングパウダー、生クリームを加えて混ぜます。型の底に合わせて切った硫酸紙 P3071440  gateau chocolat demouleを敷きます。これがあることで、こちらも型からはずすときにきれいに取り出すことができます。レンジ強で5~6分加熱します。ナイフを途中で刺してみて、何もついてこなければ完成です。

グラサージュを作ります。チョコレートと砂糖を40秒ほどレンジ強にかけて溶かします。よく混ぜ合わせて、生クリーム大さじ2杯も加えます。ケーキの表面にこのグラサージュをぬりつけて完成です。仕上げにはカラフルなトッピングシP3071445  napageュガーを振りかけます。粉砂糖をふっても素敵。

以上3品の完成です。ズッキーニのムースとじゃがいものガレットは野菜を刻むのに一番時間がかかりましたが、あとは混ぜてレンジで焼くだけ。とても電子レンジで作ったとは思えない出来栄えです。失敗しらずのガトーショコラは是非また作ってみたいお菓子でP3071447  napage sur le gateauす。グラサージュを塗り付けることで風味と食感が重層的になりました。デコレーションもアイデア次第。後日ご自宅で作ったという方のガトーショコラはとても個性的。

 

 

 

 

P3071441  au bain-marie

湯煎用鍋

P3071453  eplucher des ails

にんにく皮向き用ラバー

P3071473  moufle

つかみやすいミトン

 

 

 

 

 

 

 

食卓では『夫婦愛』について議論が白熱。フロランスのご主人様は、今でも毎週日曜日にはお花をプレゼントしてくださるとか。先週の日曜日は出張でお留守だったのですが、ちゃんと息子さんにお花を買ってプレゼントするようにお達しがでていたそうです。な~んと素敵なことでしょう。日本人は結婚して子供が生まれると「お父さんとお母さP3071484  morceau de gateau chocolatん」になってしまいますが、フランス人の夫婦はいつまでも「amoureux」(恋人)だとフロランスは言います。日本人マダムで子どもさんのいらっしゃらない方が多かったので、『皆様はいかが?』と伺ってみると、結婚したばかりの方は「amoureux」で~す!というお返事。結婚数十年もたつと「う~ん、なんといったらいいでしょう?とても楽というか、amis(友達)みたいな感じ。」とのこと。フロランスは目を丸くして、「友達?!amoureuxでなくなったら一緒にいる必P3071434  cours de cuisine要はないでしょ。」と驚きに堪えない様子。「日本人の熟年夫婦は友達か、恋人か。」が日本人マダム達の間でしばらく論争になりました。そのやり取りを心配そうに見ていたフロランスに「日本人夫婦にもamour(愛)はありますから、ご安心を!!」と申し上げたところ、やっとフロランスも満面笑みの納得顔となりました。親愛のしるしに恋人でなくても両頬にP3071462  vin blanc Macon Villageチュッチュッとキスをするフランス人。ましてや妻や夫には「好きだよ」メッセージをキスやプレゼントでいつも表明していないといられないんでしょうか。愛情も憎しみも抑制することが「美しい」とされる日本人の価値観とはちょっとかけ離れています。でも皆様は本当のところベターハーフにamoureux/ amoureuse でいらっしゃいますか???

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アートサロン<19世紀の画家という職業>講座ご報告(2015年2月28日)

3月 2nd, 2015
アートサロン<19世紀の画家という職業>講座ご報告(2015年2月28日) はコメントを受け付けていません

今回の講座は2回に分けて行われます。今日は前編。印象派が現れるまで全盛を誇った「アカデミズム」について、いろいろな絵を見ながら説明してもらいます。後編ではその「アカデミズム」がフッツリと姿を消してしまったわけを解き明かしていきます。結末が気になるのはまるでミステリー小説を読むようです。

本日の内容についてザックリとではありますが、以下にまとめてみます。

・17世紀まで、各地方ごとにcorporationという同業組合(一種のギルド)が存在していました。どんな職業でもこのcorporationに加入しなければ、修行も商売もできない仕組みでした。例えば絵画についてもその売り買いはcorporationの権限で行われていて、画家たちの地位は職人並みのものでした。新参のアーティストたちにはなかなか門戸が開かれないという弊害も起こりました。

・ところが次第に王たちがイタリアから画家を招へいしたり、フランスの画家がイタリアへ移っていくようになると、(イタリアには当時修行の場が広く開かれていたようです。)画家たちの間に競争が始まりました。

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Nicolas Poussin  Le massacre des innocents (1625-1629) Musee Conde

ルイ14世の時代、1648年にAcadémie Royale(王立アカデミー)が創立されると画家たちの地位向上は決定的なものになりました。いかに絵画を美しく描くかを追求するアカデミーの指導のもと、コンクールも行われ、画家たちの権威は高まっていきます。

・フランス革命後、この王立アカデミーは姿を消し、その代りにナポレオンによってAcadémie des Beaux Arts(美術アカデミー)が創設されます。ここでの作品は主にナポレオンの政治プロパガンダの役割を担わされていたようです。彼の「お気に入り」だったDavid はナポレオンの作品を多く残しています。

 

napoleon[1] Jacques-Louis David  le sacre de Napoleon (1804)  Musee du Louvre

さてダニエルの話の中でおもしろかったことをいくつかピックアップいたします。

■ アカデミズムの画法では「醜いものは描かない」。風景の中に姿の悪い木があれば、絵画の中では抹殺する。Beauté absolue(絶対的美)を追求するのだから、人物は実物に似ていることよりギリシャローマ時代のような美しさを持たせることが重要。

■ 歴史画、宗教画を最高の絵画とした。

■ アカデミズム絵画では、浮世絵のように物を途中でカットして描かず、全体を描く。

■ デッサン重視のアカデミズム。裸体のモデルは男性のみ。従ってアカデミーに女性の学生は受け入れられなかった。女子学生専用にAcadémie Julianが1881年に創設された。しかしここでもデッサンモデルは少年。女性のモデルを使うようになるのは20世紀にはいってから。

■ Prix de Rome (ローマ賞1663~1968):芸術を専攻する学生に授与される政府奨学金制度。30歳未満の独身男性を対象に行われたコンクール。この賞に輝いた19世紀の画家のうち後世まで名を残したのはIngres(アングル)だけ。ドガやマネ、セザンヌたちはこのコンクールに入賞することができなかった。

■ ダニエルが在籍していたEcole des Beaux Arts(エコール・デ・ボ・ザール)の校舎の写真。建物全体が歴史的建造物。歴史的作品に囲まれた教室。重厚なドーム型天井。美しいアーチの連なる中庭…。見ているだけでため息が。でもダニエルには息の詰まる授業も多かったようですが…。是非こちらのリンクからその素晴らしさをご覧ください。

https://www.google.co.jp/search?q=ecole+des+beaux+arts&biw=1366&bih=641&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=0BzzVMraL4eMmwXy-YHgDw&ved=0CDwQsAQ&dpr=1

■ 19世紀の画家の収入:

パリに住む労働者階級の家庭(夫婦に子供が5人)の年間必要経費(食費、暖房、家賃)は平均で472,000円だったのに対して、画家の平均年収は2,520,000円。ナポレオン1世の統治時代に公費で注文作製された絵画には、ナポレオンを題材にした大作(5×3m)で4,030,000円、皇帝の馬の絵でも43,800円の値がつけられたそうです!
(1ユーロ=146円に換算)

このサロンに参加されたマダムMのブログにはもっとたくさんの画像つきでこのサロンの紹介が載っていますので是非そちらも訪問してみてください。

http://tuesgenial.exblog.jp/22849338/

 

P2281424 conference

 

アートサロン, カルチャー講座, フランス語

カルチャーサロン「フランス人マダムと行く合羽橋道具街ツアー」:講座ご報告(2015年2月20日)

2月 24th, 2015
カルチャーサロン「フランス人マダムと行く合羽橋道具街ツアー」:講座ご報告(2015年2月20日) はコメントを受け付けていません

P2201375  Kappabashi Land Mark

合羽橋をフランス人マダムに案内してもらう…「何それ!」と思われる方もあるかもしれません。でも現実には、合羽橋に一度も行ったことがない日本人は案外多く、逆に日常的に食材や調理道具を買いにこの街に足しげく通う外国人も多いようです。料理サロンを開いているマダムたちの台所では珍しい道具や食材をよく目にします。「どこで?」と聞けば、かならずといっていいほど「合羽橋で」という答えが返ってきます。彼女たちの行きつけのお店を是非教えてほしいという参加者の方たちのご要望からこのツアーは生まれました。何しろ170もの店舗がある合羽橋です。今日の案内役のマリオンも最初に来た日は、店を見るのに3時間をかけてわずか50mしか進めなかったと言っています。それほどに一度店に入ったら「発見!発見!」の連続で、時を忘れる魅力があるということでしょう。フランス人のマダムの後から、ゾロゾロと日本人マダムたちが「ヘェー!ヘェー !」と歓声をあげながらついて回る世にも奇異な光景の始まり、始まり!!

P2201409  magasin Niimi銀座線「田原町」駅に集合して、いざ道具街へ。まずランドマークともいえる巨大コックがにょっきりと顔を出しているビル「ニイミ」とその向かいにこれまた巨大ティーカップが縦に並んだこちらも「ニイミ」のビルが建つ十字路からスタート。一件目の「ニイミ」は食器の他、調理器具が充実。プロの使う道具が並びますが、一般家庭の台所でも活躍しそうなもの - パイ生地の縁のひだを作るピンチなどなど手頃な値段のものがどっさりあります。1時間いても飽きそうにありません。

P2201406  magasin Kitchen World次に「キッチンワールドTDIナイフショップ」にて、レモンゼスターを。これはマリオンのレッスンで使われているのを見たときから買おうと決めていた方が何人もいらっしゃいました。同じようなタイプでしかも反対側の柄にパイナップルの皮も向けそうな上部な刃がついたものが、ずっと安い値になっていたので、お店の方にたずねると、「あっ、そっちは中国製」とのこと。すぐ元の場所へ戻し、マリオンのキッチンにあったのと同じドイツのWusthof(ヴォストフ)社製を数人の方がお買いあげになりました。インターネットでは2,300円くらいしていますが、1,620円ですからやはり安い!電車賃をかけてでも行く価値あり!!

P2201408  magasin pack「伊藤景パック産業株式会社」は、包材のほか、プラスティックのヴェリーヌや、カップなど大人数のパーティーなどで活躍しそうな使い捨て用の(でもまた洗って使いたくなるようなかなりしっかりした作りの)容器や、マフィン用の紙製型など豊富な品ぞろえです。マリオンのレッスンで使われていた透明なレンゲ型のスプーンもここにありました。

 

P2201386  cercles et emporte-piece「キッチンワールドTDI」は、食器から鍋、調理道具、製菓用道具など充実した品揃えです。次回、マリオンのレッスンでパテ・ド・カンパーニュをやるということでテリーヌ型を購入。手頃なサイズの白い蓋付き陶器製が1,000円。普通4~5,000円くらいするようですから、これも感激の安さです。セルクルなどもサイズ、型など迷うほどの種類です。このあたりから皆様のお買い物袋は相当なふくらみを帯びてきました。

P2201384  magasin 1「馬嶋屋菓子道具店」では、シリコン製ケーキ型を購入。他の店舗でも扱っていますが、ここの店の種類がダントツだそうです。ミニマドレーヌの型が1,728円也。インターネットでは同じシリコマート社のものが2,300円くらいはしていますから、本当にお得。型抜きが店舗入り口に鈴なりにぶら下がっているのは圧巻です。

 

P2201385  alveoles

 

P2201379  faire des courses

 

 

 

 

 

 

P2201403  kitchen Museum  Nabe「Kitchen Museum」(中尾アルミ)は、もともとアルミ鍋で有名な店舗だそうです。こちらもいろいろなお道具をそろえていますが、やはり何と言っても鍋の種類が豊富。使い勝手のよさそうなオリジナル商品が今なら30%オフという店員の方の説明に心そそられますが、すでに手荷物はかなりの重量に…。ここは涙をのんで「必ずや次回こそ!」。この店をご存知だった方は「やっとこ鍋」を予定通りにお買い上げ。

P2201405  magasin de Hocho  Kamaasa「釜浅」は包丁の店。ここではフランス語と英語で包丁の説明をしてもらえるそうです。基本的に説明できるスタッフは常駐しているそうですが、念のため電話で確認してから行くのがお勧めとのこと。そこから数軒先にあるもう一つの包丁店「かまた刃研社」は、店先で職人さんが包丁を研いでいるブースが目印。ここで買ったものでなくても研いでくれるそうです。また購入した包丁にはその場で名前を無料で彫ってくれるサービスもあります。マリオンはここで70歳のお祖父さんのために包丁を買って、「古希祖父」と彫ってもらったとか。和食ブームのせいでしょうか、どちらのお店にも外国人がチラホラ入ってきていました。

P2201391 Sometaro途中でランチタイムをとりました。お好み焼きの「染太郎」。ヨーロッパの食べログ系のサイトで紹介されてから、外国人客が増えたとはお店の人の話。私達が行ったときもすでに数人の外国人が来ていました。マリオンも界隈を歩いていて偶然見つけたそうですが、以来よく友達といっしょに来るのだとか。昭和レトロな店内(トイレも今や絶滅危惧種の純和式!)が外国人には「日本的」で魅力らしいです。次から次へと外国人が入ってきます。日本人との比率は半々くらいでしょうか。偶然、隣のテーブルに居た女性がマリオンのフランス語を聞いて声をかけてきました。フィリピン在住のフランス人。東京旅行中の彼女、東京からフィリピンへ転勤になった友人からこの店を聞いてやって来たとのこと。しかもその友人は偶然にもマリオンの友人でもあり、奇遇とはこのことです。マリオンは早速スマホでフィリピンの友達にメールを。「C’est fou !!」(有りえない!!)という返事がすぐ返ってきました。恐ろしや「染太郎」です。

P2201394 dans le restaurant

 

P2201389  Marion et participantes devant Sometaro

 

 

 

 

 

およそ5時間も居続けた合羽橋。気が付けば日は陰り始め、冷たい北風が吹きだしました。見学のつもりだけだった方たちもそのころには袋をいくつも下げて、中にはテーブルを購入された方まで!!マダムTはキャリーバックを持っていらして、「本気買い」を見せつけてくださいましたが、確かに合羽橋はキャリーバックが必要です。最後にマリオンからの合羽橋ショッピングのコツをお伝えしておきます。「時間は1時間と決めること。財布には1万円札を1枚だけ入れて行くこと。」

P2201414  choses que j'ai achete

本日の戦利品:シリコン製マドレーヌ型、蓋付きテリーヌ型、ピザカッター、レモンゼスター、オイル&ヴィネガーボトル しめて5,789円也!安!!

 

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