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Sortie amicale 交流会(7)荒川都電の小旅行 2015年6月11日

2015年6月17日 水曜日

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いや~、「晴れ女」なんですね。皆様。梅雨入りしたというのに太陽がカンカンと照りつけて暑いこと。でも傘片手の散策よりは10倍いいには違いありません!!
今回は荒川都電に乗って東京の町を散策します。帰国が決まったマダムたちとのお別れ会も兼ねましたので、その生徒さんたちも集合。フランス人8人、日本人8人、総勢16人の団体様です。こんな大人数で行動しないフランス人ですが、今日ばかりは立派に団体行動をとっていました。
まず日比谷線「三ノ輪」駅に集合。でもやっぱりフランス人。15分ほど遅れて到着したフランス人が2名。駅入り口に金髪、茶髪、黒髪が入り乱れてたむろして、ペチャクチャおしゃべりに花が咲き、地下鉄利用の他のお客さんには結構ご迷惑だったに違いありません。

P6111681 ticket pour une journee全員揃ったところで都電駅「三ノ輪橋」に向けて出発。アリの行列よろしくゾロゾロと、しかもすごいことは黙って歩いている人がいないのです。10分ほど歩くと、ありました。都電の小さな駅が。「キップはどこ???」と皆様お探しに。キップは電車の中で運転手さんから買うのですが何しろ16人です。運転手さん曰く、一日乗車券が2枚しかないということで、途中の荒川車庫前で調達してくれることになりました。電車に乗ったらまたおしゃべりが始まって、運転手さんの「これから乗ってくるお客様のためにもっと後ろへ移動してください。」というアナウンスなど聞いてもわからないし、しっかり入り口をブロックしてしまいました。Plus  au fond !(もっと奥へ!)と交通整理が大変。車窓からの景色なんて誰もみていません。やっぱりペチャクチャおしゃべりに忙しい。

 

photo by Marie

photo by Marie

30分ほど乗って、「王子駅前」で下車。ここから、飛鳥山に上ります。かわいいケーブルカーが飛鳥山の上まで連れて行ってくれます。エスカルゴ(フランス語でかたつむりの意味)ならぬ「アスカルゴ」という名前のこの乗り物、16人乗れば満員になりますが、全面ガラス張りでゆっくりと2分ほどかけて頂上に向かいます。無料なのもうれしい。桜の時期は相当混むのでしょうね。今日はゆったり。斜面の両側に紫陽花が咲いています。もっと群生していたらこれも素晴らしいのでしょうけれど…。

P6111650  ballade dans le parc Asukayama

飛鳥山は8代将軍吉宗の肝いりで江戸時代に造成されたもっとも古い公園だとか。当時の庶民には娯楽が少なく、吉宗が桜を植えさせて江戸庶民の憩いの場にしたそうな。飛鳥山というものの、愛宕山より低そうで、山というより小高い丘というのがふさわしい。この時期、木々の緑が深く、桜の木に交じってモミジも散見できるので、秋もまたいいかもしれません。公園の奥には子供が遊べる遊具などもあり、蒸気機関車も置かれています。

P6111653  Shibusawa kinenkan

青淵文庫

そのもっと奥に進むと、日本資本主義の父とも言われた渋沢栄一のもと住居跡が資料館となり庭園とともに公開されています。庭園の中には晩香蘆という木造洋風の小さな家屋が残っています。客の接待に使ったそうですが、渋沢氏の喜寿のお祝いに建設会社から贈られたというのも何とも桁違いのプレゼントで、庶民にはピンときませんが。

晩香蘆の前にて

また東京大空襲でこの地の建物はほとんど焼けてしまったそうですが、もうひとつ青淵文庫という鉄筋造りの書庫も残っています。どちらも重要文化財。こちらはステンドグラスがはめ込まれていて西洋建築。「コロニアルスタイルね。」というフランス人もいました。

 

 

 

P6111659 tram Arakawa (2)

さて、再び都電に乗って次は巣鴨へ。駅で待っていると反対側に三ノ輪橋行きの都電車両が止まっています。いろいろな宣伝などがボディーに描かれていて車両の一つ一つがおもしろいのですが、これは歌舞伎舞台の三色引幕に塗られています。庚申塚で下車。ここから巣鴨地蔵通り商店街が始まります。別名「おばあちゃんの原宿」。

P6111662  Koshinzuka  trois singes

庚申塚 見ざる聞かざる言わざる

入り口に庚申塚の社(猿田彦大神)があります。江戸時代にはここは中山道へと向かう旅人の休憩所として賑わった様子が境内の石碑に描かれています。庚申塚は猿とは直接関係がないそうですが、「申」が猿を表すことから塔に猿が彫られたりするようになったそう。

P6111665  magasin de culottes rouges

商店街は食堂、甘味処、衣料品店などに交じって、外国人が喜びそうな和物の品揃え豊富な店もあります。「赤いパンツ」のお店は有名。物価は東京の中にあってちょっと安めかも。帰国するマダムたちはお目当ての品をお土産用に買い込んでいます。彼女たちがよく買っていたのが、和風花柄のバンダナ、ハンカチ、歌舞伎役者の化粧が描P6111667 culottes rouges (2)きこまれたフェイスパック、カラフルなタオル、スガモンの靴下などなど。ほぼ全員が購入したのが「柚子蜜」。韓国の「柚子茶」とは違って、柚子入りの蜂蜜。冬にはホットで、夏には炭酸などで割っていただきます。爽やかな甘さで体にもよさそう。小さな小分けパッケージもあって、これもお土産用に皆様お買い上げ。

 

 

P6111672  sushi

昼食はとげぬき地蔵の隣にある「鶴すし」へ。フランス人マダムが一人途中で帰ったものの、総勢15人が入れるお食事処を探すのは結構大変。ここは16人までならお座敷が予約できます。若いご夫婦(?)らしき男女がきびきびと働いている気持ちのいいお店。何と、生魚が食べられないフランス人マダムと日本人マダムが二人。生魚を抜いたスペシャルメニューを作っていただけました。感謝!

http://r.gnavi.co.jp/g863700/

P6111671  sushi restaurant食後はおとなりのとげぬき地蔵に立ち寄り、また境内で立ち話。とはいえ、フランス人も団体行動をとれるのだという新発見の一日でした。これからフランス人たちは夏のバカンスに向けて帰国準備で大忙しになることでしょう。離日するマダムたちも次の赴任地に向けて学校の手続きや住まいなどまたゼロからのスタートになります。ちょっと寂しい夏になりそうですが、また新しいマダムたちが来日することでしょう。「別れは出会いの始まり」と考えることにしましょう。à bientôt ! (じゃまたね!!)

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