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フランス料理サロン:講座のご報告(2013年4月22日)

2013年5月11日 土曜日

本日は市ヶ谷のヤスミナ宅にて夏野菜と果物をテーマにした料理を習います。いつも素敵なテーブルセッテイングをするヤスミナの今日の食卓は春の花畑。背の高いガラスの花瓶に、やさしい春色のガーベラがすくっと投げ入れられています。そして花瓶の周囲にガーベラの花が点々と並べられ、よく見ると、花瓶の水中にも花が浮かんでいます。花に合わせて、テーブルクロスは濃い藤色。ガラス製のキャンドルホルダーも涼しげです。ヤスミナの食器はいつもシンプルな白の陶器。ただ形にはこだわりがあって、正方形とか、テリーヌ型や和食にも使えそうな深鉢などヴァリエーションに富んでいます。この白の陶器は、どんなテーブルコーディネートにも、どんな料理にも、フレンチでも和食でも中華でもきれいに収まる優れものです。日本人の食器棚には、和食器、洋食器、中華用などすごい数の皿や鉢がひしめいていますが、このシンプルな白の和モダンともいえる陶器にしたら、そんなにたくさんの数は必要なさそうです。

本日のメニュー:
前菜:Mille-feuilles(*) de Poivrons et Chèvre
(パプリカと山羊のチーズのミルフイユ)
メイン:Terrine de Caviar d’aubergine(*) et sa poêlée(*) de champignons
(ナスのキャビア風テリーヌ、きのこのポワレ)
デザート:Tarte aux deux citrons
(レモンとライムのタルト)
本日のワイン:Mouton Cadet Bordeaux 2010
(ムトンカデ ボルドー 2010年)

このワインは他のサロンでもでてきました。値段も手ごろで飲みやすいボルドーの赤です。フランスワインの近年ものでは、2009年と2010年は当たり年。お勧めのワインです。

レッスンのはじめに、冷たいお手製のドリンクをいただきました。レモン汁としょうがをすりおろしたもの、水、そして蜂蜜で作るのだそうです。しょうがの香がかすかにする口当たりの爽やかな飲み物です。夏には冷たく冷やして炭酸やジンなどで割ってアペリティフにしてもいいそうです。
さてレッスン開始です。まず、前菜のミルフイユ。パプリカの皮をきれいにむいてセルクルのサイズに丸くカットしてありました。オーブンで丸ごと40分ぐらい焼いたら、ZIPの中に入れて少し蒸らし、それから皮をむくと簡単にきれいにむけるそうです。山羊チーズとパプリカのミルフイユ、どんなお味かと思ったら、チーズも主張しすぎず、パプリカの甘味とトマトのクリーの酸味と相まって、さっぱりとしたお上品な味でした。メインのナスのキャビア風テリーヌ、お肉をまったく使っていませんが、立派にメインの役割を果たしています。ナスをバカにしてはいけませんね。すごい存在感です。たくさん食べてもあまり罪悪感を覚えないのが野菜料理の素晴らしいところ。むしろ体の中がきれいになっていくような気さえしてきます。デザートのタルトには、レモンとライムを使います。レモン3個は皮ごとざく切りにしてフードプロセッサーにかけます。ライムは皮をすりおろして使います。砂糖と卵、レモン、溶かしバター、オレンジエッセンスも加えてフィリングを作り、市販の冷凍パイシートを敷きこんだ型に注ぎいれて、オーブンで焼きます。レモンの皮が相当量入りましたので、クリームは軽い苦みがありました。甘いのが苦手な方にはちょうどよかったかもしれません。私はあとからコーヒーと一緒にだされたマカロンが嬉しかったですけれど。
食事のテーブルでは、なかなか話せない、マダムの話を聞くばかり…というジレンマに陥っている方も少なくありません。ひとり浮き立って話を独占することを好まない、慎み深い日本人ならではのことですが、ここはやはりせっかくですから、どんどん話していただきたい。そこで、今回はヤスミナと相談して、一人一人に何か質問をして話すチャンスを作ってもらうことにしました。今回はゴールデンウイークの過ごし方についての質問です。
みなさん、はたとフォークの手を止めて、料理ではなくフランス語の単語を舌の上で転がし始めます。フランス語を習い始めたばかりで話せないという方にも均等に質問がまわってきます。日本語で答えると、ヤスミナは困った顔に。日本語を習い始めたばかりの彼女にはこの日本語が全くわからない。
ですから立場はまったく同じです。聞かれたことが分からない、言いたいことが伝えられないというジレンマをヤスミナも共有してくれます。
でもみなさん、本当によく話されました。自己評価がとても高い…高すぎるフランス人によく出会いますが、日本人はその真逆だとつくづく感じます。次回は更におしゃべりに花を咲かせたいですね。お料理そっちのけになってしまったらお許しを!

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